豊田合成が世界最高レベルのUV-C LEDを開発し除菌用途拡大へ

世界最高クラスのUV-C LED開発

豊田合成株式会社が、除菌用途向けに世界トップクラスの光出力を持つUV-C LEDを開発しました。この新技術は、環境への影響を最小限に抑えつつ、除菌効果を向上させることを可能にします。2024年4月からは、日本を含む国内外でサンプル販売を開始し、ますます多様な除菌用途に対応することを目指しています。

UV-C LEDとは何か？

UV-C LEDは深紫外線を利用してウイルスや細菌の遺伝子情報を破壊し、増殖を抑制する効果があります。この特性から、病院や食品業界をはじめ、多くの分野で除菌目的で利用されています。従来使用されていた水銀ランプと比較して、UV-C LEDは水銀フリーであるため、環境への負荷が低く、かつ小型化が進んでいるため、様々な場所での活用が期待されています。

新型UV-C LEDの特長

豊田合成が開発したこの新型UV-C LEDは、1チップで200ミリワット級の出力を実現しており、350ミリアンペアの電流で駆動されています。従来のLED技術を応用し、光の取り出し量を約4倍に増加させることで、除菌能力も約3倍向上しています。これは、市場における水銀ランプの代替として大きな可能性を秘めています。

市場への投入と期待される効果

この新たなUV-C LEDは、2024年4月に日本、中国、韓国などでサンプル販売が開始され、その他の地域でも順次展開される予定です。これにより、浄水場や空調システムなど、高い除菌能力が必要な場面での利用が期待されます。特にコロナ禍において、空気や物の表面を効果的に除菌することの重要性が高まっています。

今後、豊田合成のUV-C LEDが広まることで、より衛生的で安全な生活環境が実現することが期待されます。環境に配慮した技術革新が進む中、この新型UV-C LEDは、除菌技術の新たなスタンダードとなることでしょう。