中東LPG輸出、3月に記録的な増加を達成した背景とは

中東LPG輸出が記録的水準に



2025年3月、中東地域(イランを除く)のLPG輸出量が日量149万バレルを記録し、前年同月比で約20万バレルの増加を達成しました。この記録は、OPECプラスによる原油減産解除の動きが影響していると考えられており、UAEやカタールなどの新たな供給増が大きな要因とされています。

輸出の成長を牽引する国々



特にUAEのLPG輸出量が前月比で13.2万バレルの増加を見せたことや、カタールも同様に6.2万バレルの増加を記録したことは、今後のLPG市場における競争を更に激化させる要因となるでしょう。これにより、スエズ運河を通る輸出ルートが活発化し、地域経済にも好影響を与える可能性があります。

輸出増加の裏側にある懸念



一方で、4月に入ってからの季節的な需要減退が懸念されます。バイヤーとの対話によれば、4月前半は需給バランスが崩れ、需要が低迷しているとのこと。ラマダン明けの市場復帰も影響し、契約交渉が難航する可能性があります。また、サウジアラムコの供給計画が厳しくなっていることも、供給余力の圧迫につながり、輸出減少の要因となる見込みです。

インド市場の重要性



中東にとって最大のLPG輸入国であるインドは、今後の輸出に大きな影響を与える存在です。最近のデータによれば、2025年第1四半期に中東からのLPG輸出の約59%がインド向けであり、前年と比べてシェアが増加しています。インド政府のLPG補助金政策は、2024年の総選挙中に強化されたものですが、今後の予算では削減が見込まれており、これが需要にどう影響するかが注目です。

特に低所得世帯向けの補助金が36%削減される見通しであり、この影響は家庭用LPGの消費に大きな打撃を与える可能性があります。インドでは92%が家庭用で消費されているため、この制度の変更は、国全体のLPGの需給バランスに大きく影響します。

今後の方向性



最終的には、中東は引き続きインド向けの輸出を重視する方針ですが、需要の鈍化が続く場合、他の地域への輸出先を多様化する動きが加速するかもしれません。北東アジアや東南アジアへの市場開拓が重要な課題になるでしょう。

このように、中東のLPG輸出市場は、短期的な好調さだけでなく、インドを含む外部要因にも大きく左右されています。今後数ヶ月の需給動向と政策の変化が注目されます。

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