2026年2月のサイバー攻撃状況
チェック・ポイント・リサーチが発表した最新の統計によると、2026年2月の世界的なサイバー攻撃数は過去最高水準に達しています。具体的には、組織あたり週に平均2,086件のサイバー攻撃が確認され、前年同月比で9.6%の増加となりました。これは、サイバー攻撃が単発の現象ではなく、常態化していることを示唆しています。また、ランサムウェア活動は一時的に減少したものの、攻撃者による新たな手法の導入が続いており、依然として脅威が残る状況です。
脅威の中心は教育分野
特に目を引くのが、サイバー攻撃が最も多く標的としたのが「教育・研究」分野であるという点です。ここでは、1組織あたり週平均4,749件もの攻撃が報告されており、前年比で7%の増加を記録しました。教育機関は広範なユーザー層を抱え、オープンなアクセスが可能であるため、サイバー攻撃者にとって格好のターゲットとなっているのです。
続いて攻撃を受けたのが「政府・軍関係」分野で、週平均2,714件の攻撃がありました。この分野も重要な公共サービスや機密データを扱うことから、高いリスクを保持しています。また、「通信」分野も週平均2,699件と高水準で、多くのサプライチェーン依存性やデジタルインフラへの攻撃が増加していることを示しています。
地域別の攻撃状況
地域別に見ると、特にラテンアメリカでの攻撃が急増しています。1組織あたり週平均3,123件と前年比20%の増加を記録し、急成長するデジタル経済に対する関心が高まっています。次いでAPACが3,040件、アフリカが2,993件と続き、ヨーロッパおよび北米ではそれぞれ11%および9%の増加が見られます。このように、地域間における脅威の格差が継続していることも明らかになりました。
生成AIの影響とリスク
企業における生成AIの導入が進む中、高い機密データ漏えいリスクが存在します。調査によれば、生成AIに関連するプロンプトの31件に1件が高い機密データ漏えいリスクを抱えていました。これは生成AIを導入している組織の88%に影響を及ぼす事態となっています。
平均的な企業ユーザーは、1カ月あたり62件の生成AIプロンプトを生成しており、この数字が高リスクのやり取りを含んでいる点から、ガバナンスや可視性が不足していることが指摘されています。組織は統制が欠如することで、認証情報や社内文書の漏えいなどのリスクにさらされ続けることになります。
ランサムウェアの動向
2026年2月には629件のランサムウェア被害が報告され、前年比32%の減少を見せましたが、これは前年にクローズあるいは非常に大規模な攻撃が行われていたためとも言われています。地域別に見ると、北米におけるランサムウェア攻撃が57%を占め、依然として高いリスクを抱えています。
特にビジネスサービス、消費財・サービス、製造業の3業界が、ランサムウェア攻撃による被害の59%を占めており、攻撃者は業務の中断による影響が大きい分野を狙っていることが示されています。特に米国は21%の高い攻撃の割合を占めており、ランサムウェアが依然としてグローバルな脅威であることが浮き彫りとなっています。
結論
最新のサイバー攻撃状況は、特定の業界、地域、そして技術の導入に伴う新たなリスクが相まみえた結果、非常に深刻な事態であることが分かります。企業は従来の防御策に頼るだけでは不十分で、AIを活用したリアルタイム脅威インテリジェンスやマルチレイヤーの防御策を取り入れる必要があります。攻撃者に先手を打つためには、より戦略的なアプローチが求められるでしょう。