労務管理の基礎を固める一冊
2024年8月23日、株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワンより『図解 労務入門 人事の土台をゼロからおさえておきたい人のための「理論と実践」100のツボ』が刊行されました。この書籍は、シリーズ累計7万部を突破した「100のツボ」シリーズの最新作で、労務に関する幅広い知識と実務能力を体系的に習得できる内容となっています。
労務の全体像の重要性
労務とは、従業員の勤怠管理や給与計算、法令の改正に対応するなど、非常に多岐にわたる分野です。しかし、現場で生じる問題への対策のみでは、いわゆる「モグラ叩き」状態に陥ることがあります。『図解 労務入門』は、労務に関する知識を整然と理解し、原則を押さえつつ最新の情報を吸収する方法を提供します。
これにより、労務全体の構造を把握し、必要な組織体制の整備を早めることが可能です。特に、本書は単なる労務知識の集約ではなく、実務に直結する内容を「100のツボ」という形でカテゴライズしており、理解を深めやすくしています。
100のツボで学ぶ労務のポイント
各章は「100のツボ」という構造を採用しており、各ツボは見開き1ページで完結しています。Q&A形式の解説を通じ、必要な情報を手軽に取り出すことができ、より興味のある部分から読み進めることもできます。また、年間業務カレンダーや提出書類のリストも併記されており、実務担当者にとっては使いやすいリファレンスとしての役割も果たしています。
10のChapterで構成された労務の全体像
本書は以下の10のChapterで構成されており、各章がそれぞれ独立しながらも、全体として一貫性のある学びを提供します。
1.
労務: 労務の概論と人材マネジメントとの違い
2.
労働法・就業規則: 労務の基本となる法規について
3.
労働時間: 労働時間管理の新しい視点
4.
労働の対価: 給与計算や保険の手続き
5.
生活と健康: 健康管理の重要性
6.
社内秩序: 社内規律の維持とハラスメント予防
7.
入社・異動・退職: 労働者の管理
8.
労使関係: トラブル対応と労働組合
9.
体制: 労務業務の実行体制
10.
労務担当者: 労務に求められる資質やキャリアについて
これらの各章を通じて、労務の多様性とそれに伴う責任の重さを再認識できます。そして、それぞれの章から得た知識を日々の業務に活かすための視点も提供されております。
著者のプロフィール
本書の著者は坪谷邦生氏をはじめ、岩田佑介氏、古茶宏志氏の3名です。坪谷氏は中小企業診断士として数多くの企業で人事制度を構築し、リクルートマネジメントソリューションズ社での経験を有する人事コンサルタントです。岩田氏、古茶氏もそれぞれ異なるバックグラウンドを持ちながら、人事・労務の専門分野に力を注ぎ、数多くの実績を残されています。
まとめ
労務管理に関心のある方々にとって、この『図解 労務入門』はまさに必読の一冊です。労務の基本から実践に至るまでの広範囲な知識が詰まっており、企業の人事担当者や経営者、管理職にとっても大変役立つ内容となっています。また、実務の場で即活用できる資料も多いため、現場の窓口、労務担当者にとって欠かせない書籍となることでしょう。この機会にぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。