記者クラブの現状
2024-10-08 20:00:48

全国の記者クラブとその現状:地方情報の取り扱い実態調査

全国の記者クラブとその現状:地方情報の取り扱い実態調査



最近、日本新聞協会が実施した調査によると、全国の自治体の約3割に記者クラブが存在しています。しかし、記者クラブの利用率が期待されるほど高くない実情が明らかになってきました。特に大半の地方自治体では、記者の姿をほとんど見ることができないという現状が浮き彫りになりました。

記者クラブとは何か



記者クラブは、公的機関を取材するために記者たちが集まった自主的な組織です。情報開示に消極的な公的機関に対して、報道の自由を求めるために結束し、情報をより市民に届けることを目的としてきました。このシステムは日本の報道界において100年以上の歴史があり、報道機関と公的機関の双方に役割があります。報道機関は市民の知る権利に応じ、情報開示責任を果たそうとする公的機関に対して、その情報を迅速かつ的確に提供するよう働きかけます。

調査概要



調査は、株式会社Shireruが実施し、全国1788自治体を対象に行われました。2024年5月から9月までの期間に、広報担当部署にアンケートを配布し、780件の回答を得ることに成功しました。その結果、約4割の自治体が「記者が減った」と感じていることが判明。さらに、約49%の自治体が記者クラブに何らかの課題を感じていると回答しました。

記者クラブの現状



記者クラブが存在する217自治体の中で、平日中に常に記者が滞在していると感じる自治体はわずか四分の一にとどまりました。また、自治体内に記者クラブがあったとしても、「見かけたことがほとんどない」という意見も多く寄せられました。そのため、会計年度職員が対応することになるという異常な慣習が生じている自治体もあります。

このような現状は、情報収集のスピードの低下や地方情報の漏れにつながっており、特に小規模な自治体では深刻な情報排出の問題が発生しています。

マスコミの弱体化



調査結果には「マスコミの弱体化」を挙げる声も多く、取材頻度が減少し、若手記者の質が下がったという意見が見受けられました。このような状況は、地域メディアの衰退が今後の民主主義に重大な影響を与えることを示唆しています。

特に、地方自治体では「行政の監視機能」が埋もれてしまう危険性があり、自治体職員もその点を懸念している様子がうかがえました。

今後の展望



今後、株式会社Shireruでは、地方の情報取り扱いの実態をさらに調査し、記者クラブの存在の有無が地域の情報発信に与える影響を分析していく予定です。また、記者クラブを利用するマスコミ側の意識調査や、YouTubeなどの新しいメディアで地域情報がどの程度取り上げられているかについての調査も進めていきます。

今回の調査結果は、日本の地方情報の現状を示す貴重なデータとして注目されるべきです。地方自治体と記者クラブの関係性を見直し、より効率的かつ効果的な情報発信の方法を模索する必要があります。


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会社情報

会社名
株式会社Shireru
住所
東京都杉並区荻窪5−30-12グローリア荻窪713
電話番号

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