恐怖を持続しやすい遺伝子、都道府県ランキングを発表
株式会社ユーグレナが発表したデータによると、「恐怖が持続しやすい怖がり遺伝子タイプ」が多く見られる都道府県のランキングが明らかになりました。この調査は、同社が提供する遺伝子解析サービスのデータをもとに行われ、具体的には青森県が1位、長野県が2位、鹿児島県が3位とされています。
このランキングの基準となった「恐怖が持続しやすいタイプ」は、SNP(単一ヌクレオチド多型)の遺伝子型によるものです。具体的には、SNP:rs2180619において「恐怖が持続しやすいタイプ(遺伝子型:AA)」、かつSNP:rs324420において「恐怖に慣れにくいタイプ(遺伝子型:CC)」に該当する人々が対象です。
恐怖の持続とは何か?
恐怖感は人間の生存本能に深く関連しており、危険を避けるために必要な感情です。この恐怖は、一度体験した後、類似の状況に遭遇することで再び呼び起こされることがあります。これを「恐怖条件付け」と呼びます。
しかし、条件付けすることで、恐怖感が持続するか消えるかは、個人の遺伝的特性によって異なるとされています。最近の研究では、内因性カンナビノイド系という脳内物質がこのプロセスに関与していることが明らかになりました。
遺伝子型の詳細
今回の調査では2つの遺伝子を解析しました:
1.
SNP:rs2180619:この遺伝子型では、AA型が恐怖が持続しやすいことが示されています。
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AA型(持続しやすい): 65.8%の日本人が該当。
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AG型(持続しにくい): 30.6%の日本人が該当。
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GG型(持続しにくい): 3.6%の日本人が該当。
2.
SNP:rs324420: この遺伝子型は恐怖への慣れ具合に関わります。
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CC型(慣れにくい): 69.8%の日本人が該当。
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AC型(慣れやすい): 27.4%の日本人が該当。
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AA型(慣れやすい): 2.8%の日本人が該当。
都道府県ランキング結果
今回の分析によって、『恐怖が持続しやすい怖がり遺伝子タイプ』が多い都道府県は次のようにランキングされました:
- - 1位 青森県
- - 2位 長野県
- - 3位 鹿児島県
- - 4位 高知県
- - 5位 栃木県
- - 6位 山形県
- - 7位 新潟県
- - 8位 福井県
- - 9位 福島県
- - 10位 島根県
また、全体のデータから見ても、日本人は遺伝子的に怖がり傾向が強いことが分かります。特に、日本人の42.4%が『恐怖が持続しやすいタイプ』に該当し、この割合は他の地域と比べて特に高く、アフリカ集団と比較すると約7.5倍も多い結果となりました。
恐怖感の意味と考察
恐怖感は本来、生存のために必要不可欠な感情です。危険を察知し、避ける行動を取るためのメカニズムとして機能します。しかしながら、本研究結果は、自分の遺伝的背景を理解する手助けになるかもしれません。恐怖が持続する特性を持つ方は、そうした感情を利用して自らの行動を見直す機会が得られるでしょう。
ユーグレナ・マイヘルス遺伝子解析サービスについて
ユーグレナ・マイヘルスが提供する遺伝子解析サービスでは、350以上の項目について解析を行い、個々の健康リスクを理解する手助けをします。自身の遺伝子情報を知ることで、生活の質を向上させるためのヒントを得ることができます。また、将来的には、このようなデータを活用して更なる研究やヘルスケアソリューションの発展が期待されています。この機会に、自分自身の遺伝子を知ることを考えてみてはいかがでしょうか。