岡山での農業視察研修の意義
2025年11月、ネパール・ゴルカ郡の青年農業者たちが岡山県での視察研修に参加します。これは、AMDA社会開発機構と国際協力機構(JICA)が共同で進める「稼ぐための農業」をテーマにしたプロジェクトの一環です。この研修は、ネパールの農業振興を図るための重要なステップとなります。彼らは日本の農業の実践例を学び、帰国後の地域農業の活性化につなげることが期待されています。
研修概要
参加者は、地区長2名と農家リーダー4名の計6名です。岡山県内の様々な農業施設を視察し、日本の成功事例に触れることで、具体的なビジョンを持ち帰ることを目指します。視察先には、株式会社ニッカリやJA岡山の直売所、葉豆瑠農園などが含まれており、農業の現場での実用的な知識を吸収します。また、11月21日には岡山での学びを共有する「研修報告会」も予定しており、得た知見を広める機会ともなります。
ネパールの農業の現状
ネパールは美しい自然環境を有しながらも、アジアで最も貧しい国の一つとされています。特にゴルカ郡では、農業が主要な生業の一つであるものの、急峻な地形や工業化の遅れから、十分な収入を得ることが難しいのが現状です。若者たちは生活向上を求めて都市部や海外へ出稼ぎに出ることが増えており、この流出は地域の人口減少を助長しています。
農業振興の取り組み
本プロジェクトでは「農家で生計を立てられるようにする」ことを目指し、農業関係者間のネットワーク作りや青年リーダーの育成が進められています。既に約800世帯の農家が参加し、トマトや玉ねぎ、さらにはコーヒーといった換金作物の栽培に挑戦しています。この取組を通じて、持続可能な農業の確立を図ることが目指されています。
期待される成果
視察研修では、参加者は日本の農業の先進技術とマーケティング戦略を学ぶ機会を得ます。特に、農家グループの営農方法や直売所運営の実例は、彼らにとって貴重な財産となるでしょう。研修の内容を現地に持ち帰り、具体的な施策に落とし込むことで、ゴルカ郡の農業の活性化が期待されています。
取材のお願い
今回の視察研修では、岡山での学びを通じて地域農業の未来を考える貴重な機会が提供されます。当日の視察の様子は是非取材としてお知らせください。事前に連絡をいただければ、より詳しい情報をお伝えいたします。視察先への事前連絡及び訪問はご遠慮いただけますようお願い申し上げます。
特定非営利活動法人AMDA社会開発機構
連携推進チーム長 山上正道
TEL:086-232-8815
E-mail:
[email protected]
今回の研修が、岡山の農業のノウハウがネパールの農業振興に貢献する一助となることを願っています。