無農薬野菜の未来
2011-11-10 09:15:54
日本と中国の合弁で水耕栽培が進化!無農薬野菜の未来を創造する
近年、中国の農業は土壌汚染や農薬使用による農産物の安全性を懸念される状況が続いています。そこで、上海国盛集団という国有企業がこの問題に立ち向かうべく、日本企業と提携し、水耕栽培の導入を進めることを決定しました。
合弁会社の設立と背景
この合弁会社、上海盛澤農業発展有限公司は、協和株式会社と協力して設立されました。協和は1962年に水耕栽培の研究を開始し、日本国内でのプラント販売のパイオニア的存在です。現在、中国では富裕層の間で日本の食材が人気となっており、国内産の農産物の信頼性が低下している中で、このような投資は必然的な流れだったと考えられます。
合弁会社は、本年5月に設立され、上海市松江区に2500㎡のガラス温室を設け、同月から果菜や葉菜の水耕栽培を開始する準備を進めています。特に、11月10日からはレタスやトマトなどの作物が栽培される予定です。
水耕栽培の技術的優位性
水耕栽培は、植物が土に依存せず、栄養素を含んだ水の中で育つため、土壌汚染のリスクがなく、無農薬での栽培が可能です。協和の持つ技術は、肥料の成分や濃度を一定に保つことができ、安定した環境での栽培を実現します。これは自動化や省力化が促進されるだけでなく、他の栽培方法と比較して収量や品質も向上します。
今後の展開
合弁会社は3年後に10万㎡、5年後には100万㎡、10年後には500万㎡と段階的に拡大を計画しており、上海市のみならず、全国各地に向けて独自の水耕栽培技術を広めていく方針です。また、上海国盛集団の支援のもと、販売先の確保や農業資金の調達も視野に入れています。
中国における食文化の変化
近年、中国でも野菜を生で食べる文化が広まりつつあり、特にサラダ用の葉物野菜に対する需要が高まっています。この流れの中で、水耕栽培による高品質な生食用の作物の供給が期待されています。
まとめ
今回の合弁会社の設立は、中国国内の農産物の安全性向上だけでなく、環境に優しい農業を実現するための重要なステップです。協和の技術を活用した水耕栽培が、今後どのような成果を上げるのか、その動向に注目です。
会社情報
- 会社名
-
協和株式会社
- 住所
- 大阪府高槻市下田部町1丁目1番5号
- 電話番号
-
072-685-1155