CTYとCNS、50Gbps次世代光アクセス技術の実証を開始
三重県の通信インフラが新たな時代を迎えようとしています。株式会社シー・ティー・ワイ(CTY)と株式会社ケーブルネット鈴鹿(CNS)は、ZTEジャパン株式会社の協力を得て、FTTH(Fiber To The Home)における50Gbpsサービスを実現するためのフィールド実証を2025年8月に予定しています。この実証は、次世代光アクセス技術である「50G-PON」を利用して行われ、その成果は地域住民のデジタル化に大きく寄与することが期待されています。
実証の背景
CTYとCNSは、2018年に三重県内で初めて10Gbpsサービスを提供し、地域の超高速インターネットの先駆者として知られています。新たに行うフィールド実証では、ZTEが開発した最新の50G-PON OLT「ZXA10 C650H」を活用し、従来のFTTH回線を用いて最大50Gbpsという高速データ通信性能の評価を行います。
実証の目的と内容
この実証の主要な目的は、FTTH 50Gbpsサービスを提供するための性能、互換性、運用性の検証です。具体的には、速度測定や自社伝送路を使った伝送試験、さらにVRゲームや4K/8K動画の実証が予定されています。これにより、技術の実用化に向けた信頼性の高いデータが得られることでしょう。
技術的なメリットと将来展望
ZTEが提供する技術の一環として、3世代TDM方式の50G-PON Comboボードが使用されます。この技術により、50G-PON、10G EPON、EPONの各規格が共存できるようになります。つまり、これまでのネットワーク資産を最大限に活用しつつ、ネットワークの進化に伴うハードルを低減し、コストを削減することが可能になります。将来的には、超高速な家庭向けのアクセスや法人向けの安定した低遅延ネットワークへの応用も視野に入っています。
株式会社CCJの概要
株式会社CCJは、三重県四日市市に本社を置く企業で、地域に密着したケーブルテレビの連合を拡大することを目指しています。CTY、NCT(新潟県長岡市)、CNSの3社が統括運営を行い、約212,000世帯に多岐にわたるサービスを提供しています。各社は、地域の情報発信やインターネット接続のサポートに注力しており、住民からの信頼を獲得しています。
ZTEジャパン株式会社について
ZTEジャパン株式会社は、通信機器の大手メーカーであるZTE Corporationの日本法人です。本社は東京都中央区にあり、次世代光アクセス分野においてグローバルな技術リーダーを目指しています。50G-PON技術の商用展開にも力を入れ、驚異的なネットワーク接続性を実現するための研究開発を行っています。
まとめ
CTYとCNSの50Gbpsサービスに向けたフィールド実証は、地域のデジタル環境を大きく変える可能性を秘めています。今後も地域の通信インフラに最先端の技術を導入し、住民の利便性向上に寄与する取り組みに期待が寄せられています。