子どもたちが書店をプロデュース!
2025年2月、大垣書店の5店舗にて「こども書店プロデュース」が始まります。この新たなプロジェクトは、株式会社スコップと大垣書店が共同で展開し、子どもたちが自ら書店の売場をデザインし、運営していくことを目的としています。子どもたちは、選書から始まり、棚の配置や書評の作成、さらにはPOPやオブジェの制作まで、全てを自分たちで考え、実行します。
企画の背景
デジタル化が進む昨今、子どもたちの読書習慣が薄れ、書店に足を運ぶ機会も減少しています。しかし、「偶然の出会い」、つまりセレンディピティから得られる読書体験が、子どもたちの人生に与える影響は計り知れません。そうした状況を踏まえ、子どもたち自身による書店の運営を通じて、書物との新たな出会いを促進し、読書の楽しさを伝えようとするのがこのプロジェクトの目的です。
子どもたちがこのプロジェクトを通じて直面するのは、ただ単に本を選ぶことではなく、「どうしてこの本を大人に読んでほしいのか?」や「どのように展示すれば興味を引けるのか?」といった問いです。このような考え方を通じて、彼らは読書の楽しさを掘り下げ、さらにはその体験を友人や保護者、地域住民と共有することで、親子の会話を生み出し、地域全体の読書文化を育んでいきます。
プロジェクトの詳細
「こども書店プロデュース」は、子どもたちが書籍を選び、売場をデザインし、キャッチコピーやPOPを制作するなどのプロジェクト型学習(PBL)です。この過程で、彼らは「視点を変える」「発想を深める」「言葉にして伝える」「他者と協力する」といった実社会で役立つスキルを学び、プロフェッショナルからの指導を受けながら実践的な経験を積んでいきます。
実施期間は2025年の2月1日から2月28日までの1か月間。具体的な活動内容には、書籍の選定、売り場のコンセプト設計、チラシやポスター、オブジェ制作が含まれています。最後には、1ヶ月間の売上目標達成に向けたチャレンジも行われる予定です。
スコップ・スクールの役割
スコップ・スクールは、株式会社スコップが運営するクリエーティブ探究スクールであり、子どもたちに社会で役立つ創造力を育てることを目指しています。彼らは、正解のない問いに挑戦しながら情報を分析し、仲間と協力して働くことを通じて様々なスキルを身につけていきます。
参加希望者は、事前に申し込みが必要で、教室ごとに異なる日時で開催されます。プログラムに参加することで、今後の成長や自己表現の機会を得ることができるでしょう。
期待される効果と今後の展開
このプロジェクトを通じて、子どもたちは実社会における挑戦を経験し、保護者や地域にとっても読書文化が広がるきっかけとなることが期待されています。また、書店としても新たな顧客層の開拓や地域交流の強化を図ることができるでしょう。
さらに、今後は大垣書店とのコラボレーションを毎年継続し、他の地域の書店にも展開することを見込んでいます。子どもたちの学びを地域の活力に結びつけ、全国的なムーブメントに育てていくことを目指しています。
まとめ
「こども書店プロデュース」は、単なる書店運営の試みではなく、子どもたちの創造力を刺激し、地域との新たなつながりを築く重要なプロジェクトです。これにより、未来の読書文化を形成する一歩となることが期待されています。