新動画番組『ぱすれる』が社会的養護の実態を伝える

新番組『ぱすれる』が社会的養護の課題を掘り下げる

2025年5月27日、福岡市を拠点とするNPO法人国際教育支援機構スマイリーフラワーズと、同じく福岡市に位置するボランティア団体「ぱすれる」が共同制作した新しい動画番組『ぱすれる』がスタートしました。この番組は、社会的養護を受けている若者たちが抱えるリアルな体験や感情を、視聴者に伝えることを目的としています。

番組の背景と必要性

日本には、親の病気や虐待、または経済的な理由で家庭で育てられない子どもたちが約4万人存在し、彼らは児童養護施設や里親家庭などで生活しています。しかし、その実態や課題については、まだ広く知れ渡っていません。この番組は、そこのギャップを埋めるべく制作されました。

スマイリーフラワーズでは、今まで多くのプログラムを通じて、社会的養護にいる子どもたちに対し、自立に向けた支援を行っています。『ぱすれる』はこれをさらに広げ、若者たちがどのような希望や不安を抱えているかを、動画という形で発信し、社会との架け橋となることを目指します。

番組名に込めた意味

「ぱすれる」という名前は、フランス語の「passerelle」、日本語では「架け橋」という意味を持ちます。この名前に込められた思いは、人々や物事をつなぎたいという願いが込められています。共同制作団体「ぱすれる」の理念を体現する番組名になっています。この番組を通じて、社会的養護の重要性をより身近に感じてもらい、多くの応援者を募りたいと考えています。

今後の展望

番組の第2回配信では、共同制作者である中尾優太氏が、自らの児童養護施設での経験や、児童相談所に保護された日の出来事を振り返る予定です。これにより、視聴者に対してさらなる理解を深めてもらう狙いがあります。

また、今後は施設や里親家庭での生活を経験した若者たちのリアルな声や、現場で日々奮闘している支援団体の活動も紹介していくことが予定されています。これを通じて、視聴者と社会的養護のリアルを近づける試みが続けられます。