日本におけるデジタルガバメントの未来を切り拓くGovtech協会の設立

Govtech協会が設立、デジタルガバメントの新たな一歩

最近、GovtechやCivictechに関わる企業や団体が一堂に会し、一般社団法人Govtech協会が設立されました。この協会は、政府とテクノロジーの融合を目指し、デジタルガバメントの発展を促進することを掲げています。

Govtechとは何か？

Govtechは、「Government」と「Technology」を組み合わせた造語で、2013年頃からスタートアップを中心に国内外で使用され始めました。このコンセプトは、公共の行政サービスをより効率的かつユーザーフレンドリーにするためのテクノロジーやサービスの開発を目指しています。日本では、経済産業省が主催するGovtech Conference Japanやデジタル庁によるGovtech Meetupなど、さまざまなイベントが開催され、徐々にその認知度が高まっています。

設立の背景

日本における行政のデジタル化は、2000年にスタートした「電子政府の実現」という政策のもとで進められてきましたが、2020年に新型コロナウィルスが流行したことで、その遅れが浮き彫りになりました。この危機的状況を受け、政府はデジタル化を優先課題として位置付け、2021年にはデジタル庁が設立され、さらなる推進が進められています。

しかし、コロナ禍によってデジタル技術の進化が加速し、従来の公共調達制度や政府主導だけでは多様化するニーズに応えることが困難になっています。そこで、Govtech協会は官民の共創を促進し、公共サービスの改善を目指しています。

目指すべき未来

Govtech協会の目的は、以下の通りです：
1. 官民連携・共創の選択肢を増やすこと
2. アジャイルな改善が可能なデジタル公共サービスを実現すること
3. 行政職員の業務非効率を解消しつつ、国民にとって使いやすいGovtechサービスを創出すること
4. 民間企業による革新的なGovtechサービスが誕生しやすい環境を整えること

これらの目標を実現することで、より人に優しいデジタル社会の構築に貢献することを目指しています。

ミッションと活動内容

Govtech協会は、官と民の境界を超えた新しい価値共創モデルを構築することに挑戦しています。これまでのように、政府が発注者となり、民間企業が受注者として関わるだけでなく、多様な形での共創の在り方を支援します。

具体的な活動内容は以下の通りです。
1. Govtechの普及に向けた広報活動
2. 国内外のGovtech企業との連携や情報交換
3. 政府や自治体への政策提言
4. 海外のGovtech企業との調査研究などの連携