イトーヨーカドーは、家庭からの廃食用油の回収活動を2023年2月から開始し、その取り組みは今どんどん広がりを見せています。今までに、専用のリターナブルボトルを使用した廃食用油の回収数が累計で10,000本を超えました。これは、家庭から毎年発生している約10万トンの廃食用油の中から、多くの資源を無駄なく再利用するための素晴らしい成果と言えるでしょう。
日本国内においては、家庭から出る廃食用油が多くの場合、焼却されてしまうか、適切に処理されないままゴミとして捨てられています。しかし、廃食用油はバイオ燃料や持続可能な航空燃料など、さまざまな形で再利用できる貴重な資源でもあります。このような課題を背景に、イトーヨーカドーは家庭から出る廃食用油を効率的に回収し、再利用へとつなげるための具体的な仕組みを導入したのです。
新しく開発された専用のリターナブルボトルは、ユーザーの使い勝手を重視してデザインされており、家庭での廃食用油の取り扱いを簡便にしました。実際にこのボトルを利用したお客様からは、「直接注ぎやすく、以前に比べて手間が大幅に減った」との声が上がっています。また、使用後には店舗に持ち込めば新しいボトルと交換できるため、容器の洗浄や管理が不要になるというメリットもあります。こうした取り組みにより、廃油処理の手間が軽減されると同時に、リサイクルの仕組みがより身近なものとして認識されるようになっています。
2025年1月には、東京都、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県の合計65店舗で回収が行われ、累計回収本数は12,874本、回収量は約10トンを超えました。イトーヨーカドーでは、回収された廃食用油をバイオディーゼル燃料などに活用していく方針を立てており、最終的にはERAOS株式会社と連携して持続可能な航空燃料(SAF)の材料なんかにも利用していきたいと考えています。これにより、環境負荷を低減し、持続可能な社会の構築に寄与していくことを目指しています。
イトーヨーカドーは、2026年2月までに全店舗に回収拠点を設け、25トンの廃食用油を集めることを目指しています。これにより、より多くのお客様とともに、身近で手軽にリサイクルが行える社会を実現していく方針です。また、この活動を通じて、CO2排出量の削減にも取り組んでいます。お客様とのコミュニケーションを大切にしながら、環境に優しい未来を築くための手段を拡充していくことが期待されています。
このような活動に取り組むイトーヨーカドーの姿勢は、一人ひとりの生活に密着した環境問題の解決策を提供しており、地域社会への貢献も大いに期待されています。今後のさらなる取り組みと、その成果に目が離せません。