進行性家族性肝内胆汁うっ滞症に新治療薬が承認申請!

新たな希望、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症の治療薬



株式会社オーファンパシフィックは、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)という指定難病に対し、フェニル酪酸ナトリウム(開発コード:KDN-413)の製造販売承認の申請を行ったことを発表しました。PFICは、肝臓から腸への胆汁の流れが妨げられる遺伝性の肝疾患で、主に乳幼児期から発症し、黄疸やかゆみ、さらには肝機能障害の進行を引き起こします。日本ではこの病気は難病法に基づく指定難病として認識されています。

医薬品の開発背景


今回の申請において、オーファンパシフィックは、国立大学法人東京大学や大阪大学などとともに、フェニル酪酸ナトリウムの臨床研究や医師主導の治験を実施しました。これらの研究成果に基づき、PFICに対する有効性と安全性が確認されました。

特に、東京大学大学院の研究により、フェニル酪酸ナトリウムが胆汁分泌を促進する新たな薬理作用を有していることが明らかになりました。このことは、今後のPFIC治療において、これまでの対症療法や肝移植に代わる初の内科的治療薬として期待されます。

PFICについて


PFICは、遺伝子の異常により肝臓から腸への胆汁の流れが障害される病気です。これにより、体内に胆汁が蓄積し、黄疸やかゆみといった症状が現れます。日本においては、肝移植が必要になるケースが多く、患者やその家族にとっては大きな精神的・身体的負担となります。新たな治療選択肢が求められる中、フェニル酪酸ナトリウムの承認は、患者とその家族にとっての希望となることでしょう。

オーファンパシフィックの使命


オーファンパシフィックは、希少疾病の治療薬を開発する日本の製薬企業であり、少数の患者に対しても質の高い治療を提供することに取り組んでいます。企業の使命は「希少疾病を持つ患者さんとその家族に笑顔と幸せを届ける」こと。また、シミックホールディングスの完全子会社として、製薬業界の先駆者であるノウハウを活かし、開発プロセスを進めています。

これからの展望


この度の申請が承認されれば、PFIC治療における新たな歴史が幕を開けることになります。これにより、多くの患者が内科的治療を受けることができるようになり、生活の質の向上が期待されると言えるでしょう。新たな治療法の実現が待たれます。

会社情報

会社名
シミックホールディングス株式会社
住所
東京都港区芝浦1-1-1浜松町ビルディング
電話番号
03-6779-8000

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