企業の異文化理解を深める新たな試み
株式会社KIBIがこの秋、一般社団法人「機微力研究所」を設立しました。この組織は外国籍人材の増加に伴う異文化理解と多文化共生を基盤にした社会を築くことを目指しています。特に注目すべきは、東京大学との共同プロジェクトで取り組む「機微力検定」です。これは、個々の小さな心の動きを察知する力を養う「機微力」を分析・定量化し、相互コミュニケーションの向上を図ろうという試みです。
機微力の重要性
機微力とは、一般的には他者の微妙な感情や心の動きに気づく力を指します。この能力が高まることで、企業や組織におけるコミュニケーションが円滑になり、特に国際的な環境においては重要なスキルとなります。機微力検定は、企業がグローバル人材を採用・育成・配置する際の参考にもなるでしょう。
機微力検定とその関連プロジェクト
「機微力研究所」では、機微力検定事業の他に、関連書籍の出版やコンテンツ配信事業も予定しています。現在、東京大学を始めと起に言われている3つの大学と協力し、異文化理解や多文化共生をテーマにした共同研究が進行中です。具体的には以下のような分野が中心となっています:
- - 文化人類学、哲学、異文化理解(東京大学)
- - 感性工学、人間工学、行動分析学(千葉工業大学)
- - 教育工学、メディア学(東京工科大学)
このように多角的なアプローチで異文化理解を深めるための研究が行われています。
研究開発テーマ
また、特に注目したいのが、以下の4つの研究テーマです:
1. マンガ的イラストを活用した視覚効果による機微力の向上手法
2. ビジネスコミュニケーションにおける機微力の有用性
3. 機微力検定を用いたグローバル人材育成方法
4. 日本語能力試験と機微力検定を併用した人材評価システム
学会への参加
「機微力研究所」は、いくつかの学会にも積極的に参加しています。例えば、日本コミュニケーション学会や国際P2M学会、コンピュータ利用教育学会など、異文化理解やコミュニケーションに関連する団体との交流を深めながら、研究成果の発表や意見交換を行っています。
株式会社KIBIのビジョン
KIBIは2013年から、外国人留学生や外国人社員の支援を行ってきました。異文化理解や多文化共生の促進に寄与することを目的とし、eラーニングや様々な研修事業を提供しています。今後はシンクタンクとしても活動し、地方自治体や公的機関、教育機関へのリサーチおよび提言を通じて、さらなる発展を目指す考えです。
まとめ
機微力研究所の設立は、今後の異文化理解を進める大きな一歩と言えるでしょう。企業や組織、そして個々人が相互理解を深めることで、豊かな社会が築かれることを期待しています。KIBIはこれからも「文化の違いを楽しみ、分かち合える世界」を目指して歩み続けます。