未来の海を守るために!上南方小中学校6年生が海洋教育プログラムに挑戦!
一般社団法人 海と日本プロジェクトinみやざきは、2024年7月3日(水)に延岡市立上南方小中学校の6年生を対象に、海洋教育プログラム「海と上南方小プロジェクト~海の学校2024~」を開催しました。このプログラムは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐため、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環として実施されています。
海と上南方小プロジェクト~海の学校2024~
このプログラムは、学習として「海へ行く機会」を創出し、宮崎県の海洋教育のモデルを作ることを目指しています。海が苦手な児童も興味を持って学習に参加できるよう、事務局は教育委員会などと連携し、県内の海洋教育の課題を抽出し、学校が主体的に活動できるような新たな海洋教育プログラムを展開しています。
プログラムは、事前学習4回(4月、5月、6月、7月)と宿泊体験学習(7月25・26日)で構成されており、11月には成果発表会が行われます。最終的には、児童たちが未来の宮崎の海に対してどのように向き合うかを明確にし、どう行動すべきかを判断できるアクション形成を目指しています。
海の未来を守る!~宮崎の豊かな海に生息する生き物たち~
今回の事前学習では、「宮崎の海を後世に残すために」というテーマで、豊かな宮崎の海を次世代に引き継ぐために私たちができることを考えました。
まず、宮崎大学教育学部の西田伸教授がクジラやイルカの骨格標本を用いて、生物の多様性について解説しました。児童たちは、日向灘に多種多様な鯨類が生息していることを知り、興奮していました。しかし、近年ビニール袋などの海ごみを誤飲する生き物が増えているという現状も示され、海洋ごみの問題を自分事化し、海にごみを出さないという意識を持つことの重要性を学びました。
「落語」で楽しく学ぶ海の環境問題
続いて、落語家の吉原馬雀さんを講師に迎え、海に出たプラスチックごみが広がっていく過程をすごろくで学ぶという設定の創作落語を披露しました。児童たちは、楽しく笑いを交えながら、海ごみの問題について理解を深めました。
2050年の海はどうなっている?
環境科学者の井出迫義和氏は、「温暖化による海への影響」について解説しました。延岡市の気温上昇の現状や、水温上昇による魚や貝の減少、旬の変化などを説明し、2050年には食べられなくなる魚が増える可能性があることを、すし屋のネタを例にあげ、クイズ形式で分かりやすく伝えました。児童たちは、大好きな魚が食べられなくなることに驚き、温暖化が海に及ぼす影響の深刻さを認識しました。
6年生による中間発表と次回学習に向けての目標
最後は、6年生による中間発表が行われました。児童たちは、これまでの学習を通して「地元の海をきれいにして豊かな海を守り続けたい」という意識が高まっていることを表明しました。次回の宿泊体験学習では、「“海”の生活、産業、食」について学び、海の未来を守るための行動をさらに具体的に考えていく予定です。
参加した子どもたちの声
「分かりやすく面白く知れて、地球温暖化についても対策をすれば対策をしないよりは、すごく効果が出るということが分かりました」
「ペットボトルやプラスチックごみをできるだけ減らすようにしていきたい」
今回のプログラムを通して、児童たちは、豊かな海の現状と課題を理解し、未来の海を守るために自分たちのできることを考え始めました。今後の活動にも期待が高まります。