新国立劇場が2025年4月17日(木)に開催するトークセッション「演出家が語る“こつこつ つくる”!」では、文化芸術における持続可能な創作プロジェクトの重要性がテーマとなります。これは、新たに就任した芸術監督小川絵梨子のもと、長期間をかけて作品を発展させるという独自のアプローチを反映した企画です。
今回のイベントには、西沢栄治、船岩祐太、柳沼昭徳の3人の演出家が登壇し、それぞれの作品づくりの過程を深く掘り下げます。特に彼らは、通常は短期間で上演される日本の演劇に対して、1年間にわたって試演を重ね、トライアンドエラーを繰り返す独自の手法を実践しています。
西沢栄治は2021年に上演した『あーぶくたった、にいたった』の演出を担当し、ギリシャ劇や歌舞伎などの伝統的な形式から現代劇に至るまで幅広く手掛けています。彼は「こつこつプロジェクト」の第1期に参加し、その経験から得た成果を語ります。
次に登壇する船岩祐太は、2024年に上演される予定の『テーバイ』で構成・上演台本・演出を担当しました。彼は新進演出家として名を馳せており、特に小規模劇団での実践を通じて、若手演出家にとっての未来の可能性を示しています。
そして、2025年に開幕するこつこつプロジェクトStudio公演『夜の道づれ』の演出を手掛ける柳沼昭徳。彼の作品は地域性に根ざした視点を大切にしており、フィールドワークを通じて生み出された物語が高く評価されてきました。
このトークセッションは、演出家による創作の振り返りだけでなく、参加者が創作過程での苦労や喜びを共有する貴重な機会となるでしょう。また、進行役には編集者兼ライターの大堀久美子が登壇します。
イベントの開催時間は18:30から75分程度で、定員は先着順で、事前予約が必要です。このトークセッションは、演劇に関心がある全ての方に開かれており、自由席で参加できます。受付は2025年2月21日(金)から始まります。
新国立劇場は、現代舞台芸術のための国立劇場として、オペラ、バレエ、演劇の3つの分野で年間約250ステージの公演を実施するなど、演劇芸術の発展に寄与しています。今後も多彩な企画を通じて、演劇の魅力を広めていくことでしょう。