介護業界への新たな挑戦、タイミーが石川県でマッチング事業を開始
介護業界が抱える人手不足問題に対抗するため、スキマバイトサービス「タイミー」を運営する株式会社タイミーが、石川県の「介護未経験者等参入促進マッチング強化事業」に選ばれました。近年、少子高齢化の進行とともに介護サービスの需要が急増しており、2026年度には約240万人、2040年度には約272万人の介護職員が必要とされるという見込みがあります。
しかし、2023年度の介護職員数は前年度比で約2万9000人減少し、初めて増加傾向が途絶えました。このような状況下で、介護業界においては業界外から新たな人材を確保する必要性が高まっています。
未経験者の参入促進とマッチングシステムの活用
この「石川県介護未経験者等参入促進マッチング強化事業」は、介護のお仕事に関心のある未経験者を対象に、サービスの現場でのスポットワークを促進し、人材の裾野を広げることを目的としています。タイミーでは、この事業の委託者として、未経験者向けに業務の切り出し支援を行い、タイミーのマッチングシステムを利用して介護未経験者と介護事業者との接点を生み出す取り組みを進めていきます。
働き手の可能性を広げるミッション
介護業界の担い手不足を解消することは、タイミーの基本的なミッションとも一致します。「はたらく」を通じて人生の可能性を広げるインフラを作るという理念のもと、働き手が介護業界への適性を理解し、適性のある方はそのまま定着できるような機会を提供することを目指しています。
マッチングの効果
2025年に実施された介護事業者を対象としたアンケートによると、タイミーを通じてマッチングした人材の定着に成功した事業所の中で、19.5%が「マッチング前は未経験だった人材」が定着していると回答しています。一方で71.4%は、以前から介護業界で働いていた人材が定着しているという結果も出ています。また、タイミーを利用した事業所の76.7%が、未経験者が業界を知るきっかけになると答えており、スポットワークでの経験が彼らの業界理解を深め、定着する可能性を示しています。
今後の展望と実施内容
今後、2026年3月31日までの間、タイミーは具体的な実証実験を進めます。これには、介護事業者に向けたサービス説明会の開催や、未経験者向けの業務切り出し方法の提案が含まれています。また、タイミーのプラットフォームを通じて、介護事業者と全国のワーカーとのマッチングを促進する取り組みも行います。さらに、アンケート調査を実施し、「未経験者との効果的なマッチング方法」や「親和性の高い業務内容」を可視化し、介護事業者の人材確保の新たなモデルを構築していく予定です。
会社概要
株式会社タイミーは2017年に設立され、現在、東京都港区に本社を置く企業です。代表取締役は小川 嶺氏で、公式ウェブサイトにはさらなる情報が掲載されています。
タイミーの取り組みが、今後の介護業界における新たな可能性を拓いていくことを期待しています。