鳥羽商船高専「鳥羽丸」最後の航海で未来の船乗りを育成!
三重県鳥羽市の鳥羽商船高等専門学校(以下、鳥羽商船高専)が保有する練習船「鳥羽丸」が、6月1日と8日に最後の体験航海を実施しました。このイベントは、小中学生とその保護者を対象に、実際に「鳥羽丸」に乗船し、商船学科で学ぶことへの興味関心を高めることを目的としています。
当日は、三重県内外から68名が参加。約90分間の伊勢湾航海を楽しみました。参加者は、船橋や機関制御室、船内教室を見学し、学生や教員から船の仕組みや仕事内容について説明を受けました。また、学生と直接交流する機会もあり、活発な質疑応答が行われました。
参加した小中学生からは、「実際に実習船に乗れてよかった」「商船学科に興味を持った」「学生の雰囲気も良かった」といった声が聞かれ、将来の船乗りへの夢を膨らませている様子が伺えました。
鳥羽丸、最後の航海を終え、歴史に幕
今回の体験航海は、「鳥羽丸」にとって最後の航海となりました。鳥羽商船高専では、新しい練習船「鳥羽丸」四代目の建造計画が進んでいるため、三代目の「鳥羽丸」は引退することになりました。
「鳥羽丸」は、長年多くの優秀な航海士と機関士を輩出し、日本の海運業の発展に貢献してきました。今回のイベントでは、過去に「鳥羽丸」の体験航海に参加した学生も、教員として参加し、当時の思い出を語っていました。
鳥羽商船高専:伝統を受け継ぎ、未来へ
鳥羽商船高専は、1881年に創立され、日本最古の商船系高等専門学校です。船員を育成する商船学科と、エンジニアを育成する情報機械システム工学科の2学科で構成され、科学的思考と高度な知識・技術を備えた人材育成を行っています。
「鳥羽丸」は引退しますが、鳥羽商船高専は、伝統を受け継ぎ、これからも未来の海運を担う人材育成に力を入れていく予定です。