AiHUB株式会社が新たなAIプロジェクトに採択
AI技術の進化が著しい中、AiHUB株式会社(以下AiHUB)が、経済産業省とNEDOが共同で進める生成AI開発プロジェクト『GENIAC』に採択されました。このプロジェクトでは、特に日本のアニメ産業をターゲットとして、画像生成AI技術の基盤モデルを開発することが目指されています。
プロジェクトの背景
AiHUBは、この採択を受けて、アニメ業界に特化した生成AIモデルを構築する意欲を示しています。このプロジェクトは、2段階に分かれています。まず初めの段階では、共通基盤モデルの開発を行い、次に各アニメ制作会社やスタジオが保有するデータを利用して、専用のAIモデルを提供する計画です。このようにして、各事業者が自社のデータを安心して活用できる環境を整え、業界全体の競争力を高める狙いがあります。
事業の具体的な内容
この事業の名称は『ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業』で、具体的にはアニメ分野に特化した基盤モデルの開発を主眼としています。最初に取り組むのは、全ての制作プロセスを統合するための基礎モデルであり、こうした基盤技術を組み込むことで制作効率の向上と作品の品質向上が期待されています。
また、AiHUBは『複数のAIモデルやプロセスが連携動作するAIオーケストレーション』によるアニメ制作のワークフロー簡易化にも取り組んでいます。これにより、アニメ制作の各段階での効率が大幅に向上し、業界全体が持続的に成長できる土壌が築かれることでしょう。
NEDOについて
本プロジェクトの枠組みとなる『GENIAC』は、国内生成AIの開発力を強化するために、経済産業省とNEDOの協働で実施されています。このプログラムでは、生成AIの基盤モデルを開発する際に必要な計算資源の提供や、データの活用を促進するための実証調査支援も行っています。これにより、参加企業が効率的に開発を進められる環境が整っています。
AiHUBの概要
AiHUBは2023年に設立された新しい研究開発型の企業で、日本のエンタメ業界に特化したオープンソース生成AIを研究しています。アニメだけでなく、バーチャルヒューマンやAITuberなど、様々なエンタメコンテンツの生成に対応したAI技術の開発を進め、エンタメAI分野でのリーダーシップを目指しています。
今後の展望
AiHUBの今回の採択は、日本のアニメ制作の未来を切り拓く重要な一歩となります。生成AI技術の進化を活かし、アニメ業界に新たな風を吹き込むことが期待されています。制作プロセスの合理化が実現すれば、多くのクリエーターが創造的な作業に専念できるようになり、作品の多様性や質の向上が図られるでしょう。これからのAiHUBの活動から目が離せません。