あおぞら銀行における生成AIの実証実験
あおぞら銀行は、2024年2月から4カ月間にわたり、デリバティブ取引のバック業務で使用されるEUC(エンドユーザコンピューティング)を対象に、生成AIの活用可能性を探る実証実験(PoC)を実施しました。これは、処理内容の解析やドキュメント作成、リファクタリングを生成AIに任せ、品質の確認を行うことを目的としています。
実証実験の成果
免許している業務の中でも特に複雑な帳票作成のロジックを対象に、3月末には非専門家でも理解できる仕様書が作成されるという成果も得られました。これにより、生成AIのシステム開発への適用が有効であることが確認されたため、PoCの期間を1ヶ月延長し、単体テスト工程への活用についても掘り下げて検証を行うことになりました。
特に単体テスト工程においては、テストケース作成、テストデータ作成、期待結果作成の3つのポイントに対する検証が行われ、実際のシステム開発の現場に即した設計がなされています。生成AIに専用のインプットを与え、効率的なアウトプットを得ることで、業務を支援することを目指しました。このようにして、システム開発未経験者が参加できる形でプロセス評価がなされ、実際の業務においてもその成果が役立てられています。
今後の展望
今回の実証実験を通じて、金融機関におけるシステム開発に生成AIを適用する有効性が一段と明らかになりました。今後は、上流工程を含む幅広いプロセスにおいて生成AIを活用し、迅速かつ正確な対応を図ることで、金融機関の競争力を向上させることが期待されています。特に、複雑な業務を抱える金融機関において、生成AIの導入は大きな支援となるでしょう。
株式会社aiQの役割
株式会社aiQは、2018年に創業されたスタートアップで、野村ホールディングスの社内ベンチャーとしてスタートしました。東大松尾豊研究室の支援を受け、金融、IT、AIの各分野で活躍しています。創業以来、オルタナティブデータを提供し続けており、メガバンクや大手企業に対してデータ分析支援サービスを展開しています。高まるシステム開発コストや専門家不足に対処するため、段階的な生成AIの導入を進めています。
問い合わせ先
この取り組みに関心を持たれた方は、株式会社aiQのセールスグループにお問い合わせください。担当は小島で、初めての方でもお気軽にご連絡いただける体制が整っています。問い合わせは以下の連絡先まで。
あおぞら銀行もこのような先進的な取り組みを進めており、今後の展開にも注目が集まります。