生徒の投票で実現した寄付活動『ミライ、キフ』
滋賀県にあるBSCウォータースポーツセンターが新たに取り組んだSDGsプロジェクト『ミライ、キフ』。このプロジェクトは、生徒自身が支援先を選び、環境保護活動を推進するための投票を通じて寄付を行うというものです。初年度には、なんと3,000名の生徒が参加しました。
生徒が選ぶ支援先
BSCを訪れる子どもたちは、5つの支援先団体から興味のある団体を一つ選び、おはじき一枚を投票することで、1人あたり50円を寄付する仕組みになっています。この寄付金は、BSCが自らの売上から負担しています。
支援先として選ばれたのは、以下の5団体です。
- - Save the Ocean株式会社
- - Relation Fish株式会社
- - 一般社団法人SEAWALL CLUB
- - 一般社団法人日本障害者カヌー協会
- - しが応援寄付
2022年のスタートから、全国の小中高31校(3,124名)の児童・生徒がこの投票に参加し、合計で156,825円が各団体に寄付されました。
『ミライ、キフ』の狙い
BSCは27年の歴史を持つ『びわ湖自然体験学習』を通じ、子どもたちに自然環境への理解を深めてもらうことを目指しています。その中で、なぜこのプロジェクトが必要とされたのでしょうか。
「環境や自然を大切に思う気持ちを育てるためには、子どもたちが自ら考え、行動する機会が必要だ」とBSCの担当者は話します。一方通行ではなく、子どもたちが主体的に社会に貢献できる仕組みが求められていたのです。その結果生まれたのが『ミライ、キフ』でした。
BSCウォータースポーツセンターについて
BSCは「びわ湖と出会う」「びわ湖で出会う」をテーマに、青少年の成長を促す多彩なアウトドア教育プログラムを展開しています。カヤック体験や世界をつなぐキャンプなど、自然を通じて学ぶことの大切さを伝えています。
公式サイト:
BSCウォータースポーツセンター
2023年度の支援先はこれだ!
2023年度には、前年と同じ「滋賀応援寄付」に加え、新たに4つの大学の研究や取り組みが支援対象に選ばれました。支援先は以下のとおりです。
- - 東京海洋大学 魚類学研究室
- - 立命館大学 経済学部 寺脇ゼミ
- - 神戸学院大学 現代社会学部 菊川ゼミ
- - 新潟大学 農学部 作物学研究室
大学を支援先として選んだ理由は、中高生が将来の進学先を選ぶ際、大学名だけでなく、その研究や取り組みを知ることで、より良い選択ができるのではないかという考えがあったからです。加えて、大学の研究は「未踏の領域」に挑戦しているため、年齢が近い中高生にとって良い刺激になると期待されています。
まとめ
BSCウォータースポーツセンターが取り組む『ミライ、キフ』は、子どもたち自身が選んだ支援先を通じて、環境への意識を高めつつ、社会全体への貢献を促進する新しい形のSDGs活動です。今後の展開が楽しみです。