漫画のローカライズ技術
2023-07-27 11:05:02

漫画のグローバルローカライズを実現するOrangeの新技術と資金調達情報

Orangeが生み出す新たな漫画の世界



近年、深層学習技術の普及が進み、様々な領域での利用が期待されています。特に、漫画業界における技術革新は目覚ましく、株式会社オレンジ(以下、Orange)が開発した“Manga AI Localization”はその代表格です。このプロジェクトは、漫画のローカライズプロセスを革新し、翻訳品質を保ちながらも迅速かつ低価格での実現を可能にしています。

漫画ローカライズの自動化



Orangeは、2021年の設立以来「全ての人々が漫画を楽しめる世界」を目指し、業界最高水準のMLエンジニアチームを擁しています。その中でもManga AI Localizationは、自社開発した複数のモデルをパイプライン化することで、従来の翻訳作業の多くを自動化しました。この技術により、数多の漫画作品が各国の言語に翻訳され、世界中の読者に届けられる機会が増えると期待されています。

実際、翻訳業務は従来、数人の翻訳者による手作業で行われ、その結果、時間とコストがかかるのが常でした。しかし、Orangeの技術により、そのプロセスが大幅に短縮されることが期待されています。ここでの目標は、今後日本国内での月間日英翻訳出版数を、現在の100冊から1,000冊以上に増やすことです。

コラボレーションと未来へのビジョン



最近、Orangeは人気のTwitter漫画「ねこに転生したおじさん」とのコラボレーションを発表し、そのイメージビデオを制作しました。このコラボによって、技術の実用性を示すだけでなく、漫画の楽しさを広める手段としての可能性も期待されます。

更に、Orange社は漫画に関わる様々な深層学習モデルの開発を続けています。これには、縦スクロール漫画や多言語対応の機能強化も含まれており、漫画翻訳の新たな時代を切り開くことを目指しています。また、現在は採用活動も行っており、特にMLエンジニアや翻訳家の募集が行われています。興味がある方は公式ホームページを通じて応募してみてください。

資金調達の背景



Orangeは先日、約2.5億円の資金を調達しました。この資金は主に新たな人材採用やシステム開発、計算リソースの強化に利用される予定です。この調達により、技術力を更に高め、海外展開に向けた準備を進めると同時に、漫画業界におけるAI技術の標準化を図ります。

CEO宇垣承宏氏は、アメリカの深層学習モデルに対する投資が盛り上がる中、日本も『全ての名作漫画を全ての言語に』翻訳し、世界中に届ける夢を描いています。彼は自身が率いるチームの素晴らしさ、そして発展の可能性を強調し、日本独自の文化をより多くの人々に伝える重要性を訴えています。

投資家からの支持



この取り組みに対して、投資家からも高い評価が寄せられています。千葉道場ファンドの代表取締役である千葉功太郎氏は、Orangeの背景にあるビジョンとチームの実力を高く評価し、出資を決定したと語っています。また、グロービス・キャピタル・パートナーズの磯田将太氏も、漫画業界におけるポテンシャルと、新たな市場開拓の機会を重視しています。

結論



Orangeの取り組みは、漫画の未来に向けた新たなページをめくるものです。国境を越え、言語の壁を越えて、全ての人々が日本の名作漫画を楽しむことができる時代が、着実に近づいているのかもしれません。今後の進捗に注目し、さらに多くの称賛すべき作品が世界に広がることを期待しています。

会社情報

会社名
株式会社オレンジ
住所
東京都中央区東日本橋二丁目25番6号
電話番号
03-4400-4167

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