三原製作所内の「和田沖の森」と持続可能な未来
三菱重工業が広島県三原市にある三原製作所の敷地に創設した「和田沖の森」が、最近、環境省から「自然共生サイト」として認定されました。この認定は、2030年までに陸と海の30%以上の生態系を健全に保護するという国際目標「30by30」の一環として行われています。
「和田沖の森」という名の森
「和田沖の森」は、1974年に人工的に植樹され、面積は8.3ヘクタールに及びます。今回の認定は、この森が効果的に生物多様性を保護していることを評価された結果です。適切な維持管理を続けてきたことで、工場周辺の自然環境とも調和し、四季折々で約40種もの鳥類が生息する健全な生態系が形成されています。
この森は、在来種を中心とした多様な動植物が共存しており、生態系のサービスも提供する場として重要な役割を果たしています。このような貢献が認められ、環境省の認定に至ったのです。
カーボンニュートラルの取り組み
さらに、三原製作所では、カーボンニュートラル達成に向けた取り組みも進めています。2023年度までに、太陽光発電設備の導入と省エネ技術を活用し、2021年度比でCO2の排出量を97.7%削減する見込みです。これにより、カーボンニュートラルの実践的ノウハウを得ることができ、今後も持続的に取り組む方針です。
生物多様性と持続可能な未来への道
三菱重工グループは、2023年4月に制定した「生物多様性宣言」に基づき、生物多様性の保護と回復に向けたアプローチを強化しています。また、2040年までのカーボンニュートラル達成を目指す「MISSION NET ZERO」というビジョンのもと、全社的にCO2排出量の削減を推進しています。
気候変動と生物多様性の損失が相互に関係しているという認識を持ち、ネイチャーポジティブかつカーボンニュートラルな社会を目指していく姿勢は、持続可能な未来の実現に寄与することでしょう。
「和田沖の森」のような取り組みが広がることで、より多くの自然が保護され、豊かな生態系が次世代へと受け継がれていくことが期待されます。これからも三原製作所の取り組みに注目していきたいです。