クラウド型電子カルテ「Henry」が中小病院のデジタル化を支援！

クラウド型電子カルテ「Henry」とは

中小病院向けに提供される電子カルテ・レセコンシステム「Henry」が、医療業界に革新をもたらしています。このシステムは、2019年以来の開発過程を経て、2021年からクリニック向けにリリースされ、最近では中小病院への導入が進んでいる注目のサービスです。特に、内科や小児科を中心に多くの導入実績があります。

「Henry」の背景

「Henry」は、従来の電子カルテの課題に対する解決策として生まれました。日本の医療業界では、電子カルテの利用率が50%程度と低く、とりわけ200床未満の中小病院では約49%にとどまっています。この現状を打破しようと、2022年6月に資金調達を行い、より高度な入院機能を持つ電子カルテシステムの開発を目指す取り組みが始まりました。

現在、複数の病院での導入プロジェクトが進行中で、多くの期待が寄せられています。このシステムが提供するのは、患者情報を安全に管理しつつ、業務の効率化を図るクラウド型の利点に加え、直感的に操作できるユーザーインターフェースです。

中小病院の声

医療法人正幸会の正幸会病院の院長は、「クラウド型電子カルテに切り替えることで、院内のデジタル化を進め、医療体験の向上を実現しました」とコメントしています。彼は、Henryが単なるバックアップ機能ではなく、真のクラウドシステムであることを強調し、使用感がまるでスマホに変えたようだと表現しています。特に、職員全員が直感的に扱える操作性が高評価を得ており、無理なく導入できたことが報告されています。

医療業界が抱える電子化の課題

日本の医療機関は、国民皆保険制度や診療報酬制度の複雑性が原因で、電子化が進まないという課題に直面しています。多くの医療機関では、20年以上前に開発されたシステムが未だに主流であり、診療報酬改定に対応するための負担も大きいのが実情です。

また、初期投資が高額であることから、中小病院が電子カルテを導入するハードルは非常に高い状態です。初期費用が数千万円から数億円にもなるため、導入を躊躇する病院が少なくありません。これに加え、電子化が進まないことで、医療の質が維持・向上できないという問題も指摘されています。

医療のデジタル化の意義

高齢化が進む日本において、医療のデジタル化は急務です。医療データを効果的に活用することにより、医療の質が向上すると共に、医療従事者の負担も軽減されます。特に、コロナ禍においては遠隔医療の需要が高まり、医療のデジタル化の重要性が増しています。

今後、医療機関は「Henry」を導入することで、業務の効率化を進め、高品質な医療サービスを継続的に提供する道を選ぶことができるでしょう。国も「医療DX」を推進する動きが本格化しており、我々が目指すべき未来の医療は、一歩ずつ現実に近づいています。