セミナーで明かされた「JC-STAR」制度の全貌
2025年5月27日、株式会社バッファローが東京で開催したプレスセミナーでは、セキュリティ要件適合評価及びラベリング制度「JC-STAR」について専門家や関係者が集まり、新たなセキュリティ基準について議論が交わされました。セミナーには横浜国立大学の吉岡克成教授、経済産業省から武尾伸隆課長が登壇し、バッファローの執行役員富山強がその取り組みを発表しました。
IoTセキュリティ問題の歴史
初めに、吉岡教授はIoTセキュリティの歴史と課題についての講演を行いました。IoT機器が急速に普及する中で、サイバー攻撃が増加している現状について触れ、特に適切なセキュリティ対策が重要であると強調しました。セミナー参加者は、これらの問題に対処するために新たな基準が必要であることに共感を示しました。
「JC-STAR」制度に賭ける期待
次に、経済産業省の武尾課長が「JC-STAR」の制度概要と意義について説明しました。「JC-STAR」とは、IoT製品のセキュリティ要件を評価し、その適合性を示すための制度です。韓国やEUの基準にも則ったこの制度は、国内外の規格とも調和しており、求められる要件を満たした製品には適合ラベルが付与されます。これにより、ユーザーは安心して製品を購入できるようになります。
批判的であった既存のセキュリティ基準に代わるものとして、「JC-STAR」がどのように広がっていくのかが注目されています。
バッファローの取り組みと今後の展開
セミナーの最後に登壇した富山執行役員は、バッファローが「JC-STAR」に基づいて開発した適合商品について述べました。現在法人向けには20シリーズ、計76型番を展開しており、コンシューマ向けにも3型番のWi-Fiルーターをラインナップしています。さらに、JC-STARの普及を進めるためには、パートナー企業との連携が不可欠であることも強調しました。
バッファローは、ユーザーが安心して製品を使用できる環境を整えていくことを目指し、今後も「JC-STAR」に基づいた商品開発やセキュリティ提案を推進していく考えです。
IoT製品市場とセキュリティ
IoT製品市場の拡大に伴い、セキュリティの重要性はますます高まっています。「JC-STAR」の導入は、製品選びの基準を変える可能性があります。適合ラベルを使って製品を選ぶことは、サイバー攻撃から身を守る有効な手段となるでしょう。セミナー終盤では参加者からも「JC-STAR」の更なる情報提供を求める声が上がり、今後の普及が期待されています。
まとめ
バッファローの取り組みや「JC-STAR」の制度は、IoTセキュリティの新たな時代を迎える礎となることが期待されます。サイバー攻撃が増える現代において、ユーザーが安心して製品を選べるようにするためのこの制度は、今後のセキュリティ市場において大いに役立つことでしょう。セミナーの模様は後日、特集ページで詳しく紹介される予定です。