パシフィックコンサルタンツが提案する新技術
パシフィックコンサルタンツ株式会社が、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が提供する令和6年度宇宙戦略基金の公募テーマ「衛星データ利用システム海外実証(フィージビリティスタディ)」に採択され、新たな技術開発に挑むことが決定しました。同社は、株式会社Gaia Visions社との共同提案を通じて、2025年2月7日から2年間のプロジェクトを運営します。
このプロジェクトでは「衛星データを活用した全球洪水被害の即時3次元解析情報提供サービスの実証」がテーマとなっており、急増する洪水に対して迅速かつ正確な対応が求められています。プロジェクトは2025年4月1日に始まり、衛星データや水理解析技術を駆使して全球的な洪水被害の評価システムを構築することを目指します。
技術開発の背景と目的
近年、世界では洪水が増加しており、その impacto は都市や農村に大きな打撃を与えています。浸水範囲については衛星画像による解析が進んでいますが、被災状況や被災人口、被災家屋の数を把握するためには現地での調査が不可欠です。しかし、通信や交通インフラの破損により、迅速な情報取得は難しくなっています。また、こうした調査には多くの時間と労力が必要で、結果として被害が拡大し復旧作業の遅れを招いています。
この課題を解決するために、発災初動の段階で、遠隔地から迅速に正確な情報を収集できるサービスの開発が急務です。新たな技術開発では、 flooded areas の情報がリアルタイムで解析され、被害状況を早急に評価することができるようになります。これにより、行政機関や関連機関が必要な復旧・復興対策を迅速に講じることができます。
サービスの特長と期待される効果
この新技術にはいくつかの特長があります。第一に、全球を対象にしていること。第二に、わずか1-2週間で結果を提供できる迅速性。第三に、浸水状況の解析にとどまらず、被害状況や原因までをも分析することができる点です。これによって、行政機関が迅速な復旧策を立てるための支援が強化されます。また、鉄道や工場など、浸水地域で事業を行っているインフラ事業者の情報も提供され、早期の事業再開を助けることにも繋がります。
今後の展望
パシフィックコンサルタンツは、この技術開発を通じて、これまでの防災・減災対策の経験を活かし、国内ばかりでなく世界各国での災害対応を支援することを目指しています。国や地方自治体との連携を強化し、さまざまなステークホルダーに対する防災サービスの向上を図ります。これにより、新たな価値を提供し、持続可能な社会の実現に寄与していきます。
会社紹介
パシフィックコンサルタンツは1951年に設立された建設コンサルタント企業で、社会インフラの整備とまちづくりの計画に深く関与しています。未来を創造することをビジョンに掲げ、70年以上にわたり多様な分野で社会に貢献しています。公式HPは
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