エル・システマジャパンの活動報告書2023年度の概要
一般社団法人エル・システマジャパンは、東京都千代田区に本拠を置き、代表理事の菊川穣氏のもと、音楽教育を通じて子どもたちを支援する活動を行っています。2023年度の活動報告書が発表され、様々な音楽プログラムの成果と新たな試みが紹介されています。
エル・システマジャパンの取り組み
エル・システマの音楽教育は、無償で参加できるプログラムとして、多くの子どもたちに機会を提供しています。この活動は、2012年に東日本大震災の被災地から始まり、年々その支援の範囲を広げています。2022年には設立10周年を迎え、国際交流基金地球市民賞を受賞するなど、多くの方々の支援を受けながら成長を続けてきました。
2023年度の活動は、以下の3つの支援策を柱に展開されました。
1.
直接的支援:子どもオーケストラや子どもコーラス、作曲教室の実施。
2.
学校を通じた支援:部活動や音楽授業への支援、専門家の派遣。
3.
総合的な支援:楽器の購入、修繕、無償貸与など。
この結果、約2,400名の子どもたちが支援を受けることができました。
新たな取り組みとイベント
活動報告書では、2023年度に新たに取り組んだ「弦楽りぼん・児童養護施設プロジェクト」についても触れられています。このプロジェクトでは、児童養護施設に通う子どもたちに音楽教育を提供し、彼らの成長を支援していくことを目指しています。また、作曲教室が鹿児島、群馬、沖縄の3カ所で開催され、地域に密着した活動が見られました。
さらに、相馬や大槌、駒ヶ根での恒例の主催コンサートに加え、舞鶴での初めての自主コンサートや、東京の子どもたちによる大阪での演奏ツアーも実施されました。これらのイベントは、参加した子どもたちの素晴らしい成長の証であり、観客との感動的な交流を生み出しました。
グラフィックデザインと報告の透明性
活動報告書のデザインは、団体設立以来OSSを手がけているfunaco design studioの舟越一郎氏が責任を持って行いました。デザインはエル・システマジャパンのブランドイメージをしっかりと反映したもので、多くの写真と共に子どもたちの活動や成長の様子を美しく表現しています。また、寄付による会計の報告もあり、支援者への透明性を確保しています。
今後の展望
2024年度には、相馬、舞鶴、東京において「エル・システマ子ども合唱祭 in 東京」を開催予定です。また、弦楽りぼん・児童養護施設プロジェクトも継続し、神奈川・東京の3つの児童養護施設での活動が実施されています。12月には東京こどもアンサンブルのコンサートも予定されており、ますます目が離せない活動が続きます。
エル・システマジャパンは、今後も子どもたちへの音楽教育と支援の活動を通じて、自分たちのビジョンである「誰もが自由で創造性を発揮できる共生社会」を実現することを目指します。温かいご支援とご理解を引き続きお願いいたします。
公式サイト:
エル・システマジャパン