日本の海運大手、株式会社商船三井は、サブサハラアフリカのクロスボーダー物流を担うAlistairグループへの25%の資本参加に合意しました。Alistairグループは、アフリカ内陸部から沿岸部への重要鉱物資源輸送を軸に、通関、倉庫運営、港湾での荷役作業、物流DXサービスも提供しています。約450台のトラックと約1,000人の従業員を抱える同社は、8カ国に事業拠点を持ち、アフリカ東南部地域の物流を牽引しています。
商船三井は1926年に日本とアフリカ東岸を結ぶ航路を開設し、長年に渡りアフリカとの関係を築いてきました。近年では、南アフリカ、モザンビーク、ケニア、モーリシャスに拠点を展開し、海上輸送に加え、航空輸送、陸上輸送、倉庫事業など、アフリカでの事業を拡大しています。
今回の資本参加は、商船三井が掲げる経営計画「BLUE ACTION 2035」におけるポートフォリオ戦略および地域戦略の一環です。同社は、新興国における物流事業などの非海運事業の開拓・拡大を積極的に推進しており、Alistair社との提携を通じて、アフリカ市場での存在感を高めていきます。
商船三井は、Alistair社の効率的な運行体制、高度なITシステム、機材品質管理、優れたマネジメントを高く評価しています。両社は、それぞれの強みを活かし、アフリカにおける顧客への物流サービスの質向上を目指します。
Alistair社のCEO、Alistair James氏は、今回の提携により、アフリカ大陸全体で主要な物流プロバイダーとなることを目指すと表明しています。同社は、コアビジネスの成長に加え、最先端技術や地域インフラの開発にも積極的に投資していく方針です。商船三井からの投資は、Alistair社にとって競争力の強化につながると期待されています。
今回の提携は、アフリカの物流業界における重要な一歩と言えます。両社の連携により、アフリカの経済発展を促進する新たな物流サービスの提供が期待されます。