2020年代のギャンブル依存の現状
近年、ギャンブル依存は顕著に問題視されており、特に若い世代においてその深刻さが増しています。株式会社Ridiloverが運営するWebメディア「リディラバジャーナル」が発表した特集「2020年代のギャンブル依存」では、依存の実態とその背景を全6回にわたり掘り下げています。この特集では、ギャンブル依存が「より若く、より早く、より高額に」と悪化していることが示されています。
【より若く】
支援の現場からの報告によれば、ギャンブルに関する相談の多くが以前よりも若い世代、特に20代と30代に及んでいます。公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会の調査によると、相談者の約8割がこの層に属しており、年齢層の低下が明らかです。医療関係者も、ギャンブル依存を抱える患者の年齢が下がっていると話しています。つまり、これまで以上に若年層がギャンブル依存症に苦しんでいる状況が引き起こされています。
【より早く】
オンラインギャンブルの普及は、依存の早期化にも影響しています。同調査では、オンラインカジノを始めた人のうち、約30%がわずか1週間以内に初めての借金に至っており、さらに別の約30%が1ヶ月以内に同様の状況に陥っているとのことです。これにより、従来よりも短期間での依存状態への移行が進んでいます。
【より高額に】
借金の金額も上昇傾向にあり、平均的な借金額は年々増加しています。2023年には855万円に達し、厚労省の調査でもギャンブル関連の借金は2020年度の394万円から2023年度には654万円と大きな増加を示しました。これは、ギャンブル依存の深刻さが数字に顕れた一例です。
ギャンブルのアクセスと依存
2020年代のギャンブルの特徴は、いつでもどこでもアクセスできる便利さにあります。現金を介さず、スマホ一つで賭けができ、その勝敗が瞬時にわかることで、依存のリスクが増し、周囲から見えにくくなっています。 言い換えれば、ギャンブル依存は以前よりも身近な存在になっていると言えます。
家族への影響
若年層のギャンブル依存が問題となるのは、彼らの生活困難や学び、キャリア形成といった将来的な土台までもが損なわれてしまうからです。依存による問題が表面化した時には、すでに借金や生活の崩壊が進行している場合が少なくありません。このため、周囲の理解や支援が必要不可欠です。
依存からの回復の難しさ
ギャンブル依存からの回復には、依存状態にあることに気づくことが重要ですが、本人や家族もそれに気づかないことが多いです。相談することに対する抵抗感や、地域ごとの支援の格差が回復の妨げになっています。加えて、増え続ける「入口」に対して、予防策や回復の仕組みを確立することが急務となっています。
編集部のコメント
オンライン化が引き起こすギャンブル依存の問題は、湿っぽい個人の意志の問題だけに留まりません。依存の広がりを理解するためには、社会全体の構造や制度、支援体制の課題に目を向ける必要があります。この特集は、そのような視点からギャンブル依存の問題を改めて考えるためのきっかけとなることを目指しています。
まとめ
2020年代のギャンブル依存は深刻な社会問題であり、特に若年層の依存が顕著です。今後は、個人を取り巻く環境を見直し、予防と回復のための体制を強化することが求められています。