一般社団法人医療開発基盤研究所(Ji4pe)は、患者および市民の視点から『ヘルシンキ宣言』への理解を深めることを目的とした解説書「わたしたちの『WMAヘルシンキ宣言』」を出版しました。
『ヘルシンキ宣言』は、世界医師会(WMA)が1964年に制定した、人を対象とする医学研究の倫理原則です。世界中の多くの国で研究規制に取り入れられており、研究者にとって重要な指針となっています。しかし、患者や市民は医学研究への参加を依頼された際に初めて『ヘルシンキ宣言』の名前を目にすることが多く、その内容を十分に理解していないケースも少なくありません。
Ji4peが出版した「わたしたちの『WMAヘルシンキ宣言』」は、患者・市民が分かりやすく『ヘルシンキ宣言』の内容を理解できるよう、平易な言葉で解説しています。また、患者・市民の立場から見た『ヘルシンキ宣言』への意見や提案も盛り込まれており、より実践的な内容となっています。
本解説書は、患者・市民が医学研究について理解を深め、安心して研究に参加できる環境づくりに貢献することを目指しています。さらに、医師だけでなく、研究者や倫理委員会など、さまざまな関係者が参画する研究倫理の将来について議論を深める契機となることを期待しています。
「わたしたちのヘルシンキ宣言」は、Ji4peのウェブサイトから無料でダウンロードできます。
「わたしたちのヘルシンキ宣言」ダウンロードページ
Ji4peは今後も、患者・市民が安心して医療研究に参加できる環境づくりを目指し、さまざまな活動を展開していきます。