日本の企業におけるアプリケーションモダナイゼーションの現状と課題

日本企業のアプリケーションモダナイゼーションの進捗と課題



継続的なテストソリューションのリーダー、Tricentisが実施した最新の調査によると、国内の大企業におけるアプリケーションモダナイゼーションの進捗状況は依然として厳しいものとなっています。今回の調査では、年間売上高500億円以上の企業のITリーダーや経営者を対象に、その実情を探りました。

モダナイゼーションの進捗率



調査の結果、アプリケーションモダナイゼーションの進捗率は平均で41%にとどまることが明らかになりました。これは、関連するアプリケーションの多くが依然として古いままであることを示しています。特に、ERPアプリケーションに関しては、モダナイゼーションが完了している企業の割合はわずか14%と深刻な状況です。

人材不足の深刻化



また、アプリケーションのモダナイゼーションを進める上での最大の課題として、質的および量的なIT人材不足が浮き彫りになりました。具体的には、回答者の80%が質的な人材不足を、65%が量的な人材不足を指摘しています。これにより、アプリケーションテストの67%が依然として手動で行われており、モダナイゼーションの進展に大きな影響を及ぼしています。

テスト自動化の可能性



一方で、テスト自動化を導入した企業の回答者の66%が、人材不足の解消に繋がったと答えています。テスト自動化によって、平均で51%のコスト削減と52%の時間短縮が実現されることが知られていますが、全体のテスト自動化率は33%にとどまっているのが現状です。

企業の取り組み



Tricentis Japanの成塚歩代表は、「本調査を通じて、テスト自動化がアプリケーションモダナイゼーションやIT人材不足への対策となることが明らかになった」と述べています。ノーコードやローコードのテスト自動化ツールは、企業が迅速にアプリケーションを供給し、同時に重要なリソースをより戦略的な取り組みに転用することを可能にします。日本国内では今後ますますIT人材不足が深刻化すると予想されており、エンド・ツー・エンドのテスト自動化を進めることが重要になります。

調査の詳細



この調査は、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社の協力のもと、2024年10月2日から10月10にかけてオンラインで行われました。204名の回答者は、金融、電気・ガス、保険業界など、様々な分野の企業に所属しており、IT/DXプロジェクトに直接関与しています。このような実態を踏まえ、企業はどのようにアプリケーションのモダナイゼーションへ取り組んでいくべきか。今後の動向に注目が集まります。

詳しい情報と調査結果は、Tricentisの公式ウェブサイトよりダウンロードできます。

会社情報

会社名
Tricentis Japan合同会社
住所
東京都千代田区大手町1-2-1Otemachi Oneタワー 6F
電話番号
03-4588-6322

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