Celonis導入によりKDDIの購買業務が効率化と可視化を実現

KDDIにおけるCelonisの導入事例



プロセスマイニングのリーダーであるCelonis株式会社が、KDDI株式会社における購買業務の可視化と効率化の成功事例を発表しました。この取り組みは、KDDIのコーポレートシェアード本部の購買・経理プロセス革新部によるもので、全社的な業務改革を目指しています。これまでの業務プロセスの課題や導入の背景を詳しく見ていきましょう。

導入の背景



KDDIでは、月に3万から5万件の購買伝票を約20名で処理するという大規模な業務運営を行っています。しかし、繁忙期にはさらに件数が増加し、人員増加に限界があるため、オペレーションの効率化が必要とされていました。Oracle E-Business Suiteを導入しているものの、プロセスの詳細な把握が難しく、業務改善に向けた課題の抽出も制限されていました。このように、購買から経理までのプロセスの分断がボトルネックを生む状況が続いていたため、データに基づいた業務改善への転換が求められていたのです。

Celonisのソリューション



そこで、KDDIはCelonisのプロセスマイニングソリューションに着目しました。これにより、業務プロセスの可視化を図り、データを基にした改善や人材のシフトが可能になると考えたのです。特に、Oracle EBSとの親和性や、多様なダッシュボードテンプレートの存在がCelonis導入の決め手となりました。加えて、社内の他部門でCelonisを活用していることも大きな支援となりました。

導入の結果



KDDIの購買・経理プロセス革新部は、2023年7月にCelonisのPoV(Proof of Value)を行い、購買依頼から納入・検収に至るまでのプロセスを分析しました。この結果、業務の実態がデータとして可視化され、特にプロセスを時系列で追跡できた機能が有効に働きました。また、プロセス可視化ゲーム「セロポリー」を活用し、部門間の視点を広げる機会も提供されました。

しかし、現場では「監視されているのでは?」という懸念もありました。このため、丁寧なコミュニケーションを重ね、プロセス可視化が「改善の手段」であることを説明し、理解を深めていきました。

今後の展開



KDDIでは、可視化によって得られた知見をもとに、RPAを活用した業務自動化を進めています。特に発注後の変更を自動化する取り組みが進行中で、2024年12月には本格運用を開始することを目指しています。また、監査業務へのCelonis活用も視野に入れ、購買と経理の業務を一連のプロセスとして可視化し、全体最適化を次の目標としています。

Celonisとは



Celonisは、ビジネスオペレーションの改善を支援するプロセスマイニングおよびAI技術を提供する企業です。このプラットフォームは、業界のトップクラスであり、デジタルツインに代表されるように、企業のビジネスをリアルタイムで可視化し、改善のための具体的な手法を提供します。KDDIの事例を通じて、Celonisがもたらすデータドリブンな業務改革の可能性に期待が高まります。今後の展開がさらに注目されるでしょう。

会社情報

会社名
Celonis株式会社
住所
千代田区丸の内1-6-5丸の内北口ビル9F
電話番号
03-4520-6200

トピックス(IT)

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