ランクセスとフェアブント社の持続可能なパートナーシップ
ドイツの特殊化学品メーカー、ランクセス社(LANXESS)は、オーストリアの大手エネルギー企業・フェアブント社(VERBUND)との間で、持続可能な電力供給に関する契約を締結したことを発表しました。この契約により、ランクセスは今後3年間にわたってバイエルン州に所在する水力発電所から、100%水力発電由来のグリーン電力を調達します。
供給内容と環境への影響
この契約では、バイエルン州の水力発電所から合計約20万メガワット時(MWh)のグリーン電力がランクセスの拠点に供給されることになります。ベルクカーメン、ビターフェルト、ブルンスビュッテル、マンハイム、ヴィートマルシェンの各拠点が対象です。これによるCO₂の削減量は約6万トンに相当し、ランクセスは2040年までに生産段階での気候中立を達成するための一歩を踏み出します。
「私たちの生産施設は24時間365日稼働しているため、安定した電力供給が必要です。フェアブント社の水力発電所はこのニーズを満たしてくれます。また、私たちの気候目標への道のりを前進させてくれるものです」と、ランクセスのエネルギー調達責任者・アレクサンダー・ゾンネンベルク氏は語ります。
フェアブント社の役割とビジョン
フェアブント社は、2050年までに温室効果ガス排出量をネットゼロにするための科学に基づいた計画を策定しています。アンドレアス・ランツ氏は、「持続可能な電力への需要の高まりは明確なトレンドです。気候保護や供給の安定性に寄与するため、当社はカーボンフットプリントの削減をサポートしています」とコメント。その背景には、バイエルン州において実施中の大規模な水力発電プロジェクトがあり、すでに6億ユーロ規模のプロジェクトが進行中であり、さらに10億ユーロ規模の計画も承認待ちです。
環境への配慮とエコシステム保護
フェアブント社は、環境面でも高い基準を設けています。水生生態系を守るため、魚類の遡上確保や河川環境の再自然化などの様々な取り組みが行われています。2030年までには約1億ユーロがこの目的に向けられる予定で、そのうち3000万ユーロはすでに実施済みです。このような取り組みを通じて、フェアブントは持続可能なエネルギー生産に対するコミットメントを強化しています。
ランクセスの気候目標達成に向けて
ランクセスは、2040年までの気候中立の他、2050年までにはバリューチェーン全体での気候中立も目指しています。これには、低カーボンフットプリント製品の提供が含まれています。これらの目標は、パリ協定の1.5°C目標に基づいており、科学に基づく目標イニシアチブにも沿ったものです。また、ランクセスはCDP気候変動の「Climate A List」に7年連続で選ばれるなど、その努力が評価されています。
まとめ
持続可能性を重視するランクセスとフェアブント社の連携は、企業としての環境責任や気候目標に対する真摯な取り組みを示すものです。この契約を通じて、両社はより良い未来に向けて共に歩み続けることでしょう。