TISがインドネシアの29都市に交通決済システム「Acasia2.0」を導入

TIS株式会社は、インドネシア国内の29都道府県で新たな交通決済システム「Acasia2.0」を導入することが決まりました。この取り組みは、インドネシアの交通事情を改善し、公共交通の利用を促進することを目的としています。「Acasia2.0」は、TISが出資したPT Aino Indonesiaと協力して開発されたもので、さらなる利便性を提供することが期待されています。

現在、インドネシアの交通インフラは過酷な環境に直面しています。特に、首都ジャカルタをはじめとする多くの都市では交通渋滞や大気汚染が深刻な問題です。このような状況を踏まえ、政府は公共交通機関へのモーダルシフトを進め、自家用車から公共交通機関に人々を誘導しようとしています。そのために「Acasia2.0」が適切な解決策をもたらすでしょう。

「Acasia2.0」は、ICカードやモバイルQRコードを使ったキャッシュレス決済を可能にし、利用者がよりスムーズに交通機関を利用できるように設計されています。これにより、現金の取り扱いや運賃体系の違いがもたらす不便さを解消し、利用者全体の利便性を向上させることが狙いです。また、この新しいシステムは、データを効果的に活用し、運行計画の最適化などにも寄与します。

導入は2024年1月より始まり、数ヶ月以内には15の交通事業者による導入が予定されています。期待される効果には、公共交通のキャッシュレス化による利便性向上、CO2排出量の削減、さらには取得した乗降データを用いた運行の最適化があります。

特にインドネシアでは、公共交通機関の利用促進は渋滞緩和や環境保護に必須です。「Acasia2.0」は、交通機関利用者が気軽に公共交通を利用できるようサポートし、その結果、交通問題の解決に寄与していくでしょう。

AI国際的な視野を持つ「Acasia2.0」は、インドネシアのほかにも、類似の課題を抱える他のASEAN諸国への展開も視野に入れています。TISは、AINOとの提携を通じて、アジア地域での交通決済の効率化を進めていく方針です。このような取り組みは、今後の社会的な課題解決に貢献する大きな一歩となることが期待されます。

TIS株式会社は、技術を駆使して新しい社会の実現を目指す企業であり、インドネシアでのプロジェクトを通じて持続可能な交通インフラを築く役割を果たすでしょう。