株式会社カタグルマが1.7億円の資金調達を実施
保育・教育・療育業界向けにHRテック事業を展開する株式会社カタグルマが、プレシリーズAラウンドで1.7億円の資金調達を行いました。この調達は、Archetype Ventures、ユナイテッド株式会社、モバイル・インターネットキャピタル株式会社、Gazelle capital株式会社など複数の投資家からなされています。これにより、カタグルマの累計資金調達額は2億1,800万円に達しました。
資金調達の詳細
カタグルマは、J-KISS型新株予約権の発行と融資によって、1億7,200万円を調達しました。これは、すでに存在するGazelle Capitalからの投資に加え、Archetype Venturesやユナイテッド株式会社、モバイル・インターネットキャピタル株式会社といった新規投資者の出資が含まれています。今回の資金調達により、同社は保育・教育・療育業界の様々な課題に対応するためのサービスをさらに拡充することが期待されています。
業界の現状と課題
日本の保育業界は、過去10年間で急激に需要が増加しましたが、その一方で人材不足やサービスの質の低下が深刻な問題となっています。特に、女性の就業率向上が影響し、多くの保育施設が立ち上げられた反面、事故や虐待が増えるなどの負の側面もありました。それにより、保護者が求めるサービスの質や人材の質が以前にもまして重要視されるようになりました。
さらに、出生数の減少や人手不足の悪化が続く中、2024年度からは保育士の配置基準が厳格化される予定であり、これにより業界での競争が一層激化すると見込まれています。保育者の質がそのままサービスの質に直結するため、人材の質向上が求められているのです。現場では、管理者の属人的なマネジメントや情報の硬直化といった問題も存在し、これらにも対応していく必要があります。
資金調達の目的
カタグルマは「子どもの育ちを支える仕事を子どもの憧れから社会の誇りへ。」というビジョンを掲げ、2021年より事業を展開しています。これまでの事業成長を基に、資金調達を行い、さらなる成長を加速させる意図です。具体的には、新たなプロダクトの開発や現行プロダクトの機能強化、マーケティングおよびセールス体制の強化を計画しています。
投資家のコメント
今回の資金調達に関する投資家からの反応は非常に前向きです。特に、Archetype Venturesの福井氏は、保育業界の重要性とその課題解決に向けた姿勢に感銘を受けたと述べています。それぞれの投資家は、カタグルマが保育業界を変革する可能性を信じ、期待を寄せています。
今後の展望
今後、カタグルマは保育業界における各種サービスの質を向上させ、次世代を担う子どもたちの環境を整える努力に注力します。これに加えて、HR領域における未開拓の課題にも着目し、児童福祉や障がい福祉分野など、より多くのマーケットに展開していく考えです。
会社概要
最終的には、カタグルマが提供するソリューションによって、保育・教育・療育業界の全体的な構造改革と、より良い労働環境の提供を目指しています。
会社名:株式会社カタグルマ
事業内容:保育・教育関連業界のSaaS企画・開発・販売
所在地:東京都千代田区神田須田町1-14-1
代表者名:大嶽広展
従業員数:20名
資本金:3,500万円
URL:
カタグルマ公式サイト