LIXILとHacobuの新たな協業
株式会社Hacobuと株式会社LIXILは、物流の効率化に向けた連携を強化し、特に「2024年問題」への対応を進めています。Hacobuが提供するトラック予約受付サービス「MOVO Berth」を新たに7つの拠点に導入し、データを活用して荷待ち時間の削減に取り組むことが目標です。
2024年問題とは
物流業界では、トラックドライバーの時間外労働を制限する法律が2024年に施行されます。これにより、輸送力が不足し、物流の停滞が懸念されています。この法律の施行を受けて、特に大規模な荷主企業は、物流効率化の計画を作成する義務が課されます。LIXILは、その影響を受ける企業の一つです。
LIXILの物流事情
LIXILは、豊かな住環境を提供するため、様々な製品を日々約4000台のトラックで顧客に届けています。製品には大型のドアや重い衛生陶器などの取り扱いがあるため、効率的に業務を進めることが求められています。しかし、これらの課題に対処するための具体策を立てることが難しく、業務時間の無駄が生じていました。
Hacobuの役割
一方、Hacobuは「持続可能な物流インフラを創る」ことをビジョンに置き、物流情報プラットフォームの構築及びクラウド物流管理ソリューション「MOVO」を提供しています。特に、入場予約や入退場受付を通じて物流センターでの車両管理を支援し、荷待ち時間の削減に寄与しています。
実際、MOVO Berthを導入したLIXILの物流センターでは、荷待ち時間が24%も削減され、作業効率が大幅に向上しました。これは、デジタル化によって業務が可視化され、改善策が迅速に実施されたためです。
新たな拠点への拡大
HacobuとLIXILは今回、新たに7つの拠点にMOVO Berthを導入し、さらに多くの物流課題に取り組みます。これにより、業界特有の問題を解決するとともに、物流の効率化を図ります。
未来の展望
今後、MOVO Berthを通じたデータ分析を行うことで、荷待ち時間や荷役時間のさらなる短縮に取り組む方針です。目指すは「滞在時間超過ゼロ」。LIXILはこの取り組みにより、より効率的な物流拠点を構築し、持続可能な未来を描いていきます。LIXILの常務役員である宮地義郎氏は、今回の拡大によって多くの物流現場での生産性向上を確信しています。
LIXILとHacobuの連携は、データを駆使することで、より未来的で効率的な物流の実現に向けた重要なステップとなるでしょう。この取り組みが進むことで、今後の物流はどのように変化していくのか、注目が集まります。