山形県立保健医療大学の新たな試み
山形県立保健医療大学は、オンライン入試システム「TAO(The Admissions Office)」を採用し、2026年度の一般選抜からその運用を開始する予定です。このシステムは、国際対応を特徴としており、世界中の志願者にとって出願のプロセスを一層スムーズにすることを目指しています。
導入の背景
従来、書面での出願が主流だった山形県立保健医療大学。しかし、紙の願書の郵送は、書類不備の確認や事務作業の負担が大きいという問題を抱えていました。こうした課題を解消するために、特許取得済みの「カスタムフォーム作成機能」を備えるTAOの導入が決定されたのです。この機能により、各種入試形態に対し、より柔軟な対応が可能になります。
TAO(The Admissions Office)とは?
TAOは、全世界203の国と地域からアクセスされる入試プラットフォームで、多言語対応が特徴です。そのため、志願者は一つのオンラインフォームを使用して複数の大学へ出願することが可能になります。大学側も国際的な志願者を効率良く募ることができ、デジタルに精通する世代にとって利便性の高いシステムと言えるでしょう。出願から合格発表、入学手続きまでを一括管理する仕組みを提供します。
主な特長
- - カスタムフォーム作成機能:各大学が独自の出願要項を設定可能。
- - 業務効率化:開発・改修コストの大幅削減。
- - 完全オンライン出願:国内外からの志願者に対応。
- - 留学生対応:多言語による出願負担軽減を実現。
公式サイト:
TAO公式サイト
TAOサービス提供校
TAOは、全国の有名大学でも採用が進んでおり、桜美林大学や東京大学、早稲田大学などがその例です。この取り組みは、執行効率を向上させるだけでなく、国際的な競争力を高める意味でも重要です。
安全な情報セキュリティ体制
TAOを運営する株式会社TAOは、データの安全管理にも力を入れています。彼らは、プライバシー情報マネジメントの国際規格であるISO/IEC 27701を取得し、重要なデータを安全に扱う体制を整えています。さらに、クラウドセキュリティや情報セキュリティマネジメントシステムの規格も順守しており、全ての利用者に対して高い信頼性を提供しています。
今後の展開
世界的に見ても、オンライン入試プロセスが主流になりつつある中、TAOはさらなる機能拡充を見越しています。来年夏には新たに評価・選考機能がリリースされる予定で、これにより入試判定の効率化や、各大学との連携強化が図られます。これにより、アジア地域での入試コンソーシアムの形成を目指す展望も持っています。
AXIES年次大会でのセミナー
最後に、株式会社TAOは2025年12月1日から3日にかけて北海道で開催される「大学ICT推進協議会(AXIES)年次大会」に参加します。この中では「本物の入試DXとは?」をテーマにしたセミナーを行い、入試業務の未来について具体的な情報を提供する予定です。
参加予定者は、入試DXの重要性を理解し、現代の大学が直面する課題への解決策を学ぶ貴重な機会となるでしょう。
詳細情報はこちら:
AXIES年次大会セミナー情報
以上のように、山形県立保健医療大学のTAO導入は、大学入試のデジタル化を進める重要なステップとなることが期待されます。