インバウンドと地域活性化
2025-01-09 10:25:23

ブッキング・ドットコムが語る、地域活性化とインバウンドの未来

ブッキング・ドットコムが語る、地域活性化とインバウンドの未来



2025年の旅行トレンド予測の発表が、12月5日に行われました。大規模な旅行プラットフォームを運営するブッキング・ドットコムが主催したこのイベントでは、水面下で動いている「インバウンド」と地域活性化に関する重要なディスカッションが展開されました。特に「インバウンド+循環経済」というテーマによって、地域の価値向上を持続可能な形で続けていくための取り組みやビジョンが議論されました。

この発表会には、さまざまな業界からの専門家が集まり、パネルディスカッションを通じて現場の視点を交えた意見交換が行われました。例えば、あるパネリストは訪日外国人旅行者数が2019年の水準に戻りつつあると述べ、特に沖縄県那覇市が注目を集めていると強調しました。この地域は、個人の興味に基づいた独特の体験を求める旅行者に人気で、こうした傾向は今後ますます高まると予測されています。

インバウンド需要の復活



パネリストの一人である宮崎俊哉氏は、2023年10月の訪日外国人旅行者数が2019年と比べて30%増加している事実を挙げ、日本人の出国率はコロナ禍前の状態の約7割にとどまっているとの状況を紹介しました。また、国は高付加価値旅行に力を入れており、インバウンド需要は今後も成長すると予測しています。

八尾良太郎氏によれば、彼の経営する施設では、冬のシーズンにインバウンド客が8割を占めており、特にオーストラリアからの顧客が多いと語りました。地域によって異なる受け入れ体制も話題に上り、地方の小規模宿泊施設が協力して訪問者を迎える重要性が強調されました。

沖縄の魅力とは



後藤理恵氏は、沖縄県那覇市が日本で唯一2025年に人気を集める旅行先として選出された理由に、ウェルネスやリトリートへの注目があると考えています。沖縄は自然と治安の良さが両立した魅力的な地域で、その良さを活かした旅行スタイルが求められているのでしょう。

AIと地域経済の循環



さらに、「域内調達率」と呼ばれる概念にも言及されました。これは、地域には外部からの収入を回し、地域の経済を循環させるために必要な指標です。デジタルトランスフォーメーション(DX)やAIを活用することで、地方は更なる活性化が期待できるといいます。特に八尾氏は、デジタルを活用してプロモーションを最適化し、冬以外の季節にも需要を創出するアイデアを持っています。

地方経済への影響



パネリストたちは、インバウンド需要をただの観光客の誘致に留まらせず、地域の経済にしっかりと循環させる重要性を再認識しました。後藤氏は、地方を深く知ることで、地域経済を守り、育てていく必要があると結論づけています。観光は地方創生のゴールではなく、その過程で発生する経済圏が重要です。

安倍宏行氏は今後の観光業界における多様性と各分野の連携が地方を活性化させる鍵であることを強調し、2025年がその実現に向けた重要な年になると予測しています。

このように、ブッキング・ドットコムの発表会は、インバウンド需要の復活を背景に、地域経済を循環させる新しいアプローチが求められる場面を明示しました。旅行業界におけるデジタル活用や地域の特性を活かしたプロモーション、そして観光のみならず、地域の持続可能な発展を促進するための道筋が見えてきたようです。


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会社情報

会社名
Booking.com Japan K.K.
住所
東京都渋谷区渋谷2丁目24番12号WeWork38階
電話番号
03-6743-1957

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