タクシー乗り場の混雑状況をリアルタイムで可視化する実証実験の開始

タクシー乗り場の混雑状況をリアルタイムに可視化

東日本旅客鉄道株式会社（JR東日本）と複数の企業が共同で、「タクシー乗り場のリアルタイム混雑可視化」と題した実証実験を行うことを発表しました。この実験は、2024年11月下旬から12月27日まで、主に東京駅や品川駅など4つの主要なタクシー乗り場で実施されます。

実証実験の目的と内容

この実証実験の主な目的は、タクシー乗り場の混雑情報を数値化し、利用者が目的地への移動計画を立てる際の指標とすることです。混雑を緩和する手助けをすることで、よりスムーズな交通利用を目指しています。

実施内容

実験では、対象となる4つのタクシー乗り場にカメラが設置され、その映像から得られるデータを利用して混雑状況を解析します。取得した映像は利用者数のカウントと混雑状況の可視化にだけ使用され、個人情報は保存されません。これにより、ナビゲーションアプリ「NAVITIME」を通じてリアルタイムの混雑状況が提供される仕組みです。

対象タクシー乗り場

実際の実施場所としては、以下の4つが選ばれています。
1. 東京駅八重洲口
2. 東京駅丸の内北口
3. 新橋駅汐留口（深夜時間帯を除く）
4. 品川駅港南口

実施体制と参画企業

本実証実験は、JR東日本が設立した「WaaS共創コンソーシアム」の一環として行われ、以下の企業がそれぞれの役割で参画しています。

- JR東日本: 実証実験の事務局
- DXCテクノロジー・ジャパン株式会社: 混雑状況可視化システムを提供
- 株式会社日立製作所: アドバイザリーを担当
- 大和自動車交通株式会社: アンケート調査・システム評価
- 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社: 実証実験機器を提供

これまでの取り組みと利便性への期待

これまでにも東京駅や品川駅での実証実験が行われており、タクシー乗り場の混雑状況を知りたいというニーズが高いことが実証されました。お客さまやタクシー事業者からは、混雑状況が確認できるアプリの要望が多く寄せられ、おおよそ8割以上の利用者が関心を示しています。今回の実証実験を通じて、他駅への展開の可能性やさらなる利便性向上が期待されています。

この実証実験によって収集されたデータは、今後の社会実装に向けた重要な情報源となることでしょう。タクシー乗り場の混雑状況をリアルタイムで把握できることにより、多くの利用者にとって、より快適で効率的な移動が可能になることが期待されています。