D/SCAPEが目指す次世代アグリビジネス基盤の構築
D/SCAPEは、農業における生産革新を実現するためのビッグデータ解析技術を駆使した新しい取り組みを発表しました。今回はその背景や農業分野での具体的な活動について詳しく解説していきます。
1. D/SCAPEの設立背景
D/SCAPEの発端は、2016年にさかのぼります。当時、株式会社PROPELaは自社サービスの運用によって収集した情報を解析するプロジェクトを進めており、位置情報に基づくデータマイニングの重要性が認識されていました。その結果、共同研究者である株式会社アルテが開発したデータマイニングエンジン「Sampo」が誕生。これにより、人々の活動状況が高精度で推定できるようになりました。2017年4月には、両社がアライアンスブランドD/SCAPEを立ち上げ、共同で営業活動を開始。その後、IoT分野に強みを持つそれいけシステム・コンサルティング株式会社との合流を経て、農業分野に注力することが決定されました。
2. 農業への取り組み
D/SCAPEのミッションは、「食」を支える「農業」を明るく元気にすることです。そのためには、持続可能なアグリビジネス基盤を築くことが不可欠です。そして2017年8月、農林水産省の産学官連携協議会において、「アグリ知識ベースによる新たな農業基盤の創出と知財化によるグローバル展開」というプラットフォームを設立しました。この研究開発プラットフォームは、植物育成データや生産者の労務データなどを解析し、農業の効率化を図るものです。
3. アグリビジネス創出フェア2017への出展
D/SCAPEは、2017年10月4日から6日にかけて東京ビッグサイトで開催される「アグリビジネス創出フェア2017」に出展します。この展示会は、農林水産・食品分野における最新の研究成果が紹介される技術交流の場として注目を集めています。D/SCAPEでは、コンソーシアムを通じて進めている竹の加水分解液を利用した生産性向上研究や、データマイニング・AIを活用した新たな育成モデルの開発成果を発表します。
4. 課題解決からサービス創出へ
日本では農業をビジネスとして捉える意識が薄いのが現状です。D/SCAPEでは、農業に経営意識を持たせる環境を整え、次世代のアグリビジネス基盤を構築することを目指しています。具体的には、以下の3つの目標を掲げています。
- - 生産性と高付加価値の向上:コンソーシアム研究の商用化を進め、生産者や作物のブランディングを強化。
- - 連携需給システムの構築:流通ネットワークと需給のタイムリーな連携が実現。
- - 海外市場開拓:知財化により、農業を輸出産業として位置づける。
さらに、D/SCAPEではデータ解析に基づいた次世代の農業技術を導入し、異業種の技術(マーケティング、ブランディングなど)と組み合わせたサポートサービスを提供することを計画しています。
このように、D/SCAPEは農業の未来を切り拓く新しいアプローチを展開しています。詳しい情報は、10月のアグリビジネス創出フェア2017の会場にて説明を行う予定です。また、興味がある方はお気軽に問い合わせてみてください。詳しいプログラムや研究内容についての詳細は公式サイトにてご確認いただけます。