宿泊稼働指数
2020-11-10 09:44:20
2020年10月宿泊稼働指数、関東・東北地域の回復が鮮明に
2020年10月宿泊稼働指数、関東・東北地域の回復が鮮明に
2020年10月に発表された宿泊稼働指数は、全国で41.3という数値を記録し、先月の32.0から大幅に改善しました。これにより6カ月連続での回復トレンドが確認され、前年同月比でも低下幅が最小限に抑えられました。この数値の向上の背景には、新型コロナウイルスの感染状況が安定してきたことや、Go Toトラベルキャンペーンに東京都発着の旅行が追加されたことが影響していると考えられます。
地域別の宿泊稼働指数の推移
地域ブロック別に見ると、特に好調だったのは東北地方で、宿泊稼働指数は57.2に達しました。同様に、中国地方が55.7、北海道が53.1という高い水準を記録しています。一方で、南関東は29.1、近畿は32.9、東海が36.6と都市部ではまだ苦境が続いていることが伺えます。興味深いことに、これらの指標はすべて前月比プラスとなっており、特に東北地方と北関東が大きな改善幅を示しています。
都道府県別の状況
さらに詳細に見ていくと、2020年10月の宿泊稼働指数の改善は都道府県ごとにも顕著でした。特に目を引くのが東京都の数値で、前月比で14.3ptも改善し、全国平均を上回りました。また、秋田県が21.3pt、岩手県が16.5pt、栃木県が15.3pt、茨城県が14.7ptと、特に東北地方と北関東では前年を上回る県も複数存在しました。
Go Toトラベルキャンペーンの影響
注意すべきは、Go Toトラベルキャンペーンが東京都の宿泊稼働を後押ししたことです。東京都特別区部の指数は25.4となりましたが、全国平均よりも改善幅が大きいです。これは東京との往来が多い主要都市では改善幅が限られているにも関わらず、地方から東京への旅行需要が喚起されていることを示唆しています。
まとめ
2020年10月の宿泊稼働指数の改善は、全国的な観光産業の回復の兆しの一つと言えるでしょう。関東や東北地方では特に顕著な回復があり、今後の行動指針としても注目の状況です。引き続き、Go Toトラベルキャンペーンの効果や、地域ごとの稼働状況を検証していく必要があります。観光業のさらなる復活が期待される中、今後も変化を見守っていきたいと思います。
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