10周年特別イベントで「アーク・ノヴァ」が東京に登場
2023年、東京ミッドタウンは開業10周年を迎え、特別なイベントとして巨大な移動式コンサートホール「アーク・ノヴァ」が初めて東京にお目見えします。このホールは、東日本大震災からの復興を願い、スイスの有名な音楽祭「ルツェルン・フェスティバル」によって企画されたもので、世界的な建築家である磯崎新氏と彫刻家のアニッシュ・カプーア氏が共同で制作しました。
アーク・ノヴァの構造と意義
「アーク・ノヴァ」は、高さ18m、幅30m、奥行き36mの大きさを誇り、最大494名を収容可能な仕様になっています。このホールは特別に設計されており、塩化ビニールで覆われたポリエステル製の膜が送風によってドーム状に膨らむ仕組みです。イベント開催にあたっては、トラックに折り畳んで輸送できるように設計されています。
さらに、このホールのベンチの一部には、津波の影響で伐採された杉が使用されており、地元の市民が参加したワークショップで制作されました。これにより、訪れる人々に震災の記憶を留めつつ、音楽を通じて心を癒やす場にすることを目指しています。
イベントの詳細
東京ミッドタウンでは「アーク・ノヴァ」を16日間にわたり展示し、一般公開日を設ける予定です。展示期間中には、コンサートや映画上映会も開催され、震災復興の一環としての意味を強調します。
開催期間と場所
- - 開催期間:9月19日(火)~10月4日(水)
- - 場所:ミッドタウン・ガーデン 芝生広場
この特別なプロジェクトは、震災から6年半というタイミングで行われ、過去に南三陸、仙台、福島といった地域で計3回の展示があり、延べ1万9千人を動員しました。これまでの活動を受けて、東京ミッドタウンが「アーク・ノヴァ」を受け入れることで、より多くの人にそのメッセージを届けることが期待されています。
ルツェルン・フェスティバルについて
なお、「ルツェルン・フェスティバル」は、スイスの美しい古都ルツェルンで1938年に始まった音楽祭で、世界中のトップオーケストラや指揮者が集まるスポットです。毎年、春のイースター音楽祭や夏の音楽祭、秋のピアノ音楽祭が開催され、年間で10万5千人もの観客が訪れる大規模なイベントです。
これらの取り組みを通じて、東京ミッドタウンは文化交流の場としてだけでなく、復興への思いを身近に感じられる特別な空間を提供します。音楽を通して絆を深め、未来への希望を感じる機会が多くの人々に広がりますように。イベントの詳細情報や最新情報は東京ミッドタウンの公式ウェブサイトにて随時更新される予定です。