三菱電機が無人運転サービス「xAUTO」をリゾート施設に提供開始

自動運転サービス「xAUTO」の発表

三菱電機株式会社は、地域のリゾート施設向けに、配車から車両運行まで全てを無人化した自動運転サービス「xAUTO」を10月より提供開始します。これは、先進的な自動運転レベル4に対応した新しい試みで、特に観光業のドライバー不足に苦しむ現状に応えるものと位置付けられています。

自動運転の必要性

日本では少子高齢化の影響で、有効な移動手段としてのドライバー不足が深刻化しています。この問題は、旅行業界において特に顕著で、国内外の観光客が増える中、サービス提供の質が低下するというリスクがあります。特に広大なリゾート施設内での効率的な移動手段は、利便性を担保する上で非常に重要です。本サービス「xAUTO」は、これらの課題をクリアするために設計されています。

「xAUTO」の特徴

「xAUTO」は、利用者がスマートフォンから簡単に予約できるシステムを搭載しています。運行は全自動で行われ、複数の車両をスムーズに運行させるための独自の運行管制システムが用いられています。このシステムは、利用者の待ち時間を短縮するのみならず、リゾート施設側の業務オペレーションも効率化します。

1. 運行管理の円滑化
- 各リゾート施設が持つ走行環境や業務に最適化された運行管理システムにより、配車の手配が自動で調整されます。特に狭い通路や視界の悪い交差点を持つ施設でも、車両の順序を適切に管理し、障害物がある場合でもスムーズな運行を支援します。また、リゾート管理者は運行状況をリアルタイムで確認できるため、安心です。

2. スムーズな予約システム
- 操作は非常に直感的で、スマートフォンから簡単に予約が可能です。利用者は車両の空き状況をすぐに確認でき、配車予約も手軽に実施できます。これにより、従来の人手を必要とした予約業務から自動化により業務の効率化が図られています。

3. 安全性の高い運行
- LiDARを使用した障害物検知技術が搭載されており、高精度の物体認識により安全な運行が可能です。また、悪天候時でも安全に運行できるよう、独自の霧対策機能も有効活用されています。

今後の展望

三菱電機は今後、本サービス「xAUTO」をリゾート施設へ順次導入し、さらには商業施設やスマートシティへの展開を計画しています。これにより移動の利便性を向上させ、地域の活性化や持続可能な社会の実現に寄与することを目指します。

本サービスは、10月14日から17日に幕張メッセで開催される「CEATEC2025」にも出展される予定です。これにより、より多くの人々にその可能性を直接体験してもらう機会となるでしょう。自動運転技術の進化がもたらす新たな時代に、私たちは期待を寄せています。