新たな可能性を秘めたTi2O3
日本材料技研株式会社は、住友化学株式会社と新たにライセンス契約を締結し、負熱膨張材料であるTi2O3の開発を加速させます。この材料の特性によって、さまざまな産業での適用が期待されています。
当社が開発したTi2O3は、一般的な材料が加熱により膨張するのに対し、室温から300℃の広範な温度域で最大-50 ppm/Kという負熱膨張を示します。これにより、さまざまな材料に配合することで、熱膨張問題を抑えることが可能です。その結果、半導体封止材や接着剤など、多岐にわたる応用が予想されています。
また、Ti2O3は焼結体においてもその優れた特性が確認されており、熱膨張係数の増加が問題となる低融点ガラスに対する熱膨張調整フィラーとしても注目されています。
業界における課題とTi2O3の役割
電子部品業界を含むさまざまな産業では、発熱に伴う熱膨張が製品の信頼性に影響を与える大きな課題です。しかし、膨張をコントロールするための材料は限られています。当社はこれまで、負熱膨張材料BNFOの工業化に取り組んできましたが、BNFOには特定の温度域でのみ有効なという性質があり、焼結時の変化によってその特性が十分に発揮されないという課題もありました。
しかし、Ti2O3は、広範な温度域で安定した負熱膨張特性を示し、焼結体でもその特性を維持できるため、自由な適用形態が期待できます。今後、BNFOとの組み合わせによって、従来は難しかった広範囲な温度調整ができるソリューションが実現されるでしょう。
未来への挑戦
当社は、Ti2O3の量産技術を確立し、顧客ニーズに合わせた新たな製品グレードの開発や用途の開拓を推進していきます。これにより、負熱膨張材料の産業応用の拡大を目指しています。さらに、革新的な技術のライセンスアウトやカーブアウトを通じて、日本国内の素材産業におけるイノベーション創出に寄与することを目指します。
今後の進展に乞うご期待です。
会社概要
日本材料技研株式会社は、2015年に設立された企業で、資本金は3億円です。機能材料事業に特化しており、革新的技術の商業化に積極的に取り組んでいます。さらに、当社の公式ウェブサイト(
https://www.jmtc.co.jp)からの問い合わせも承っており、素材産業におけるさらなる革新を追求してまいります。