エクサウィザーズグループ、AI診断アプリの治験が始まる
株式会社エクサウィザーズグループの子会社、ExaMDが開発した認知機能を診断するAIアプリケーションの臨床試験が進展しており、最初の被験者登録が無事に完了したことが発表されました。このアプリケーションは、スマートフォンを使って収集した音声データを基に、効果的に認知機能を分析するプログラム医療機器(SaMD)です。2025年2月には、厚生労働省からの優先審査対象品目として指定を受けており、これにより早期承認の過程が大幅に加速されることが期待されています。
背景とその意義
日本国内には認知症の潜在リスクにある人々が約1,000万人いるとされている一方で、実際に行われる検査数は年間100万回を下回っています。この状況は、認知症に関する深刻な検査不足を引き起こしており、社会的な課題となっています。
その解決策として、ExaMDはこの治験を通じて、以下の特長を持つアプリの実用化を進めているのです:
- - 簡便性:利用者は1分間の自由会話をするだけで、その認知機能を判定できます。
- - 高精度:過去の臨床研究では、約95%の判定精度が確認されています。
- - 汎用性:専用機器を必要とせず、スマートフォンで検査が行えるため、施設への導入が容易です。
効率的な治験デザイン
治験デザインは、優先審査指定のもと、行政との連携を強化しており、最適化されたプロトコルを採用しています。具体的には、以下の点が挙げられます:
- - 被験者負担の軽減:検査項目を最低限に絞り、来院は1回だけとなるよう設計されています。
- - スピードとコストの両立:プロセスを簡易化することで、従来の治験に比べて大幅な時間短縮とコスト減が実現されました。
今後の展望
ExaMDは優先審査の利点を最大限に活用し、2026年度内の製造販売承認及び販売開始を目指しています。このアプリの社会的実装を通じて、認知症や軽度認知障害の早期検出に貢献し、医療から健康分野への新たな市場形成を進めていく計画です。また、今回開発された効率的な臨床開発スキームのノウハウを活かし、将来的なデジタルヘルスサービスの迅速な開発も見込んでいます。
会社情報
このプロジェクトを手掛けるExaMDは、2024年2月に設立された企業で、主な活動は健康および医療分野における社会的課題の解決に向けたAI技術の応用です。代表は羽間康至氏で、東京都港区に位置しています。また、親会社であるエクサウィザーズは、AIを活用したサービス開発により産業革新と社会課題の解決を目指しています。
この取り組みが今後どのように進展し、社会に貢献していくのか、引き続き注目していきたいところです。