摂南大学の地域連携事業
摂南大学は、地域農業の振興とコミュニティ活性化を目指して「京都フードテックエキスポ2024」に参加します。この取り組みの一環として、古品種大麦「ゴールデンメロン」を使用した新しいクラフトビール『京TANABEER』を披露する予定です。これは、地域住民と学生が協力し、耕作放棄地の問題を解決するためのプロジェクトの一部です。
歴史的背景と復活の意義
「ゴールデンメロン」は、明治時代に京田辺市の農家によって栽培技術が開発された大麦です。この品種は、戦後のビール産業の変化によりその生産が途絶えてしまいました。しかし、最近のクラフトビール人気や、ジャパニーズウイスキーの国際的な評価の影響を受けて、地元の人々はその復活を今一度目指すことになりました。京都ゴールデンメロン倶楽部は、この大麦の栽培を再開し、耕作放棄地の有効活用を目指しています。
学生の力で農業と地域を活性化
このプロジェクトは、初めはわずか100粒の種から始まりましたが、今では100kgまで増産に成功しました。2022年からは、摂南大学の学生も参加し、大麦の栽培から収穫、醸造、販売といった全プロセスに関与しています。学生たちは、実践的なスキルを身につけつつ、地域の文化や農業を守る新たな取り組みを進めています。
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2023年には、資金調達のためのクラウドファンディングを実施して目標額を達成し、その成果として「京田辺クラフトビールまつり2024」を開催しました。この際、学生たちは自ら開発したクラフトビールを販売し、短時間で完売するほどの盛況ぶりを見せました。
京都フードテックエキスポ2024の見どころ
2024年10月3日と4日に開催される京都フードテックエキスポ2024では、「創って+呑んで+農地を守る『京TANABEER』」をテーマに、地域活性化に対する実践的なアプローチとこの活動の詳細を紹介します。学生たちの熱意が詰まったこのプロジェクトは、地域の再生に向けた新たな道筋を示すものとなるでしょう。
今後の活動では、11月23日に京田辺市で大麦の種まきを行う予定です。地域の皆さまに親しまれる特産品としてのクラフトビールが、さらなる発展を遂げることを期待しています。