行動科学とAIで未来を切り拓くGodotの挑戦
モバイル・インターネットキャピタル(MIC)が、行動科学とAIを融合させたスタートアップ企業「Godot」に追加出資を行ったことが発表されました。この投資は、Godotが提供する独自の行動科学AI技術の社会実装とグローバル展開をさらに加速させることを目的としています。
Godotのユニークなアプローチ
Godotは、2022年に設立されて以来、人間の行動原理を解明し、個人と社会の進化を促すためのソリューションを開発してきました。具体的には、予防医療の推進や企業の従業員エンゲージメントを向上させるための施策、自治体と連携して行動公共政策を進めるなど、多岐にわたる社会課題に取り組んでいます。
特に注目すべきは、2025年4月に日本で初めて認証を取得する予定のAIマネジメントシステム国際規格ISO/IEC 42001における取り組みです。この認証は、透明性や安全性、説明可能性を重視した「信頼できるAI」の開発と推進に貢献するもので、Godotはその第一歩を踏み出そうとしています。
MICの支援と信念
MICの代表取締役である元木新氏は、「Godotとは創業以来ともに進化の旅を歩んできた」と述べ、同社の挑戦には常に感銘を受けていると語っています。特に、行動変容という人間の根源的なテーマに対してAIという最先端技術を併用する姿勢は、今後のAIと人間が共存する未来へのビジョンを思い起こさせます。
この追加出資を通じて、MICはGodotの行動科学AIをさらに社会に広め、人々の生活に実際に役立つ形での啓発へとつなげていく考えです。
Godotに期待される影響
Godotは、日欧に事業拠点を構え、国際機関や研究機関との協力を通じて最先端の科学知見を積極的に取り入れています。特に、ウェルビーイングを実現する社会への貢献を強く意識した活動が評価されており、Forbes JAPAN「JAPAN’S AI 50」への選出や、国連WHO主催の「WHO WPRO Innovation Challenge」での入賞など、多くの国際的な受賞歴を持っています。
このように、Godotは単なるビジネスとしてだけでなく、社会全体の福祉向上に寄与する存在を目指しています。
MICの長期的なビジョン
モバイル・インターネットキャピタルは、1999年の設立以来、特にITやデジタルテクノロジー関連企業への投資に特化してきた歴史を持ちます。2024年には25周年を迎え、22件のIPO実績を保持しています。また、2023年にはシード期企業への投資を目的としたMIC Seed1号ファンドを設立し、日本市場におけるオープン・イノベーションを推進しています。
今後も、優れたスタートアップに対する投資を通じて、新たな産業の創出と持続可能な成長を目指し続けていくでしょう。Godotへの出資もその一環であり、社会の未来に向けた大きな期待が寄せられています。
このように、MICとGodotの関係は、単なる投資の枠を超えた共創のパートナーシップと言えるでしょう。これからの神戸市を含む日本のAIと行動科学の発展を見守りたいものです。