J.D. パワー2025年法人向け通販サービス顧客満足度調査結果を発表

J.D. パワーが発表した法人向け通販サービス顧客満足度調査

2025年の法人向け通販サービスに関する顧客満足度調査の結果が、J.D. パワーから発表されました。本調査は、勤め先における通販サービスの使用状況を基に、オフィス部門、製造／現場部門、医療／介護部門の3つのカテゴリーで行われ、この3部門それぞれの顧客満足度が評価されました。

各部門における顧客満足度の結果

オフィス部門では、Amazon Businessが681ポイントで首位を獲得しました。この部門では、特に「ウェブサイト／カタログ」、「料金／請求」、「提供商品・サービス」の3つの要素が高く評価されています。次いでASKULが674ポイント、イー・クイックスが672ポイントで続きました。また、製造／現場部門ではASKULが668ポイントで首位、次いでモノタロウが659ポイントを記録しました。医療／介護部門ではたのめーるが691ポイントで最も高い評価を得ました。

これらの結果からは、特にオフィス部門で顧客サポートや納期対応が高く評価されていることがうかがえます。今後の競争優位を築くためには、利便性やカスタマーサポートの質をさらに向上させることが重要であると考えられます。

SDGsやサステナビリティへの意識

また、この調査では法人向け通販サービスの利用時におけるSDGsやサステナビリティへの意識がどの程度あるかも調査されました。その結果、オフィス部門では58%、製造／現場部門では60%、医療／介護部門では59%の利用者が何らかの形で意識していることが判明しました。しかし、約4割の利用者は「特に意識していない」と回答しており、SDGsへの関心が薄い層も存在することが示されました。

事業所の規模によっても傾向が現れ、大規模な事業所ほどSDGsを意識した購買を行っていることが傾向として見て取れます。このことから、特に大企業では環境意識が重要な要素とされています。

関心の高いSDGsのテーマ

法人向け通販サービス事業者がどのようなSDGsに関心をもっているかについても調査が行われ、「リサイクル活動」が最も関心の高い項目として挙げられました。オフィス部門では48%、製造部門では39%、医療部門では42%の関心が示され、環境負荷の低減や資源循環の意識が高まっていることが伺えます。さらに、環境対応商品の取り扱いや物流におけるCO2削減への取り組みについても関心が寄せられており、環境を意識した選択肢に対するニーズが明らかになりました。

結論

総じて、この調査からは法人向け通販サービスにおける顧客満足度やSDGsへの意識、特定の環境課題に対する関心が浮き彫りとなりました。企業はこれらの結果を踏まえ、今後も顧客の期待に応えるサービス提供や環境への配慮を強化していく必要があるでしょう。将来的には、特定の業界ニーズに応じた情報提供やサービス設計が、企業のSDGsへの対応力を向上させる重要な要素となることが期待されます。