エイシングの協調制御AI
2025-07-16 10:45:51

株式会社エイシングが特許取得、次世代協調制御AI技術とは

株式会社エイシングが特許取得



東京港区に本社を構える株式会社エイシングが、マルチエージェント強化学習に基づく新しい制御技術である「協調制御AI」に関する特許を取得しました。この技術は、製造業やエネルギー・インフラセクターにおけるシステムの運用効率を大幅に引き上げることが期待されています。

協調制御AIとは


協調制御AIは、多数の機器が協力し合いながら、全体として最適にシステムを制御するAI技術です。以下にその主な特長を紹介します。

高精度な最適制御


この技術は、システムを多くのAIエージェントが分担して制御することで、広範囲かつ複雑なシステムに対しても安定的で効率的な最適化を可能にします。各エージェントは局所情報に基づいて行動を決定しながら、全体の目的に沿って協調して動きます。工場の設備やエネルギー供給網、スマートインフラといった複雑なシステム制御に対して大きな効果を発揮します。

柔軟な拡張性


従来の単独制御方式では、新たに機器を追加する際に全体設計を見直さなければならず、それが運用負担や費用となっていました。しかし、協調制御AIでは、新しい機器を組み入れる際に新たなAIエージェントを追加するだけで迅速に対応でき、全体の再設計は不要です。このため、拡張性に優れた運用が可能となります。

自律連携による全体最適


複数のAIエージェントが各器機を制御しつつ相互に補完し合うことで、システム全体の効率と安定性を最大化します。たとえば、ある機器に不具合が生じた場合でも、他の機器がその役割を担うことで全体のパフォーマンスを維持することができます。こうした設計により、局所的な最適化に陥ることなく、全体最適が追求されます。

単独制御AIとの比較


エイシングでは、「Multi-Particle-Environment(MPE)」というベンチマークを使い、単独制御AIとの性能を比較する実験を行いました。特に「Simple Spread」タスクにおいて、協調制御AIが餌に近づくための分散型戦略を形成する様子が観察され、最終的に協調制御AIは単独制御AIと比べて39%の性能改善を実現しています。

実際の適用例


この協調制御AI技術は、複雑なシステムの制御を最適化し、エネルギーの効率化を大幅に図ることができます。具体的には、化学プラントの重合工程の制御やデータセンターの冷却制御、さらには電力のアグリゲーション制御などでの活用が期待されています。こうした技術の進展は、業界全体に大きな影響を与えることになるでしょう。

まとめ


株式会社エイシングの協調制御AI技術は、今後の産業界におけるデジタルトランスフォーメーションに向けた一歩となります。その多大な可能性に注目が集まる中、さらなる研究開発が期待されています。


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会社情報

会社名
株式会社エイシング
住所
東京都港区赤坂6-19-45赤坂メルクビル1F
電話番号
03-6426-5224

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